小学四年生のみちるは転校生。夏休みにこの町に越してきて、二学期から新しい学校に通っています。家族はお母さんとお兄ちゃんの三人暮らし、お父さんは死んでしまっていません。そのせいか、近頃みちるは、死んだらどうなってしまうんだろうと、しきりに考えるようになっています。それからもう一つ、みちるの心の中には、みちるだけの友達・ひろみが住んでいて、いつも二人でぶつぶつ話をしています。お父さんがいなくなった寂し
舞台が始まると、思い思い自分だけのびんを手にした人たちが登場します。びんの中になにが入っているのかは、持っている人以外は誰も知りません。たぶんそれぞれの少年少女時代の忘れられない何かが入っているのでしょう・そこでみんなでそのフタをあけ、一つ一つの思いでをつなぎ合わせ、舞台の上に、客席を含めたみんなの思い出の物語を作り出そうとします。思い出は切り取られた観念の時間、きっと現実では気が付かないものを、
ぼくの叔父メダルド子爵はトルコ戦争で敵の砲弾を受けまっぷたつに吹っ飛んだ。戦いがすんで、故郷に還ってきたのは左右別々の二つの半身だった。「善」と「悪」に分かれた子爵がぼくの村にもたらす奇妙で恐ろしくもおかしな出来事。