山道を走る、ピンク色の車。その車には若い夫婦が乗っていた。ワガママな妻と“いないもの”とされている夫。彼らはヒッチハイクをしていた一人の女を興味本位で車に乗せる。そして意気投合した女と妻は、あたらしい生活を始めるための旅に出るが、二人の旅先には“いないはず”の夫がいた。
『幸福な島の夜』は「最も不気味な他者としての自己」をテーマとする演劇作品。絶対的なものなど何もない現代においては、あらゆるものが少し見方を変えるだけで、見知らぬ不気味なものに見えてしまう。そこでは「自己」という存在すら突如として見慣れないものに感じられ、全く捉えられない、不可解なものとして立ち現れてくる。不安定なものたちが不安定なまま点在するこの世界の「現実」の様相を、寓話的な物語を通じて描く。
ドラマとカオスを縦横するスペースノットブランク。CHAOTICなコレクティブによるDRAMATICなアドベンチャー。ダウンロードとアップロード。HIGH & LOW。物語とキャラクターと本人と別人が脱ぎ着する、母音だけでコミュニケーションできる「場所」。実存しない物語とキャラクターを、実存する本人が「上演」というシチュエーションを用いて実存する別人の目覚ましを鳴らそうとするための舞台。
全世界の登録数は700万人超の紹介制ネットカジノ「K2」を匿名で運営する美菜。「K2」内で最も人気を誇るオンライン型育成カジノゲーム『earth』は、ユーザー間で「アス」「けつあな」と呼ばれ親しまれ、『流せ、すべてのセンス。』というキャッチコピーには宗教家である美菜の思想が反映されており、ゲーム内にユーザー独自の地球を作り、歴史も価値観も生き方もすべて自由に変えられる星育成システムで話題を呼んだ。
■あらすじ太古より山に住む謎のいきもの・獸(ケモノ)。〈青い山〉と〈白い山〉の間を走る、大きな谷の集落に住む山のひとびとは、獸ととくに接することなく、しかし存在は常に感じながら、日々共に生活してきた。あるとき、獸ははじめて人を殺す。憤った集落の男たちは討伐に向かうが、皆返り討ちに遭う。生き残った数少ない者たちは獸を恐れ、集落を捨てて山を降りる中、猟師・シラスは鋭い目で森を睨みつけながら 山を登り続
旧約聖書『ヨブ記』を、現代日本の女性の物語として翻案。希帆はシングルマザーの風俗嬢だ。育児放棄し、仕事も欠勤し、転がり込んだ男の部屋で酒浸りになった彼女の元に、兄、大家、兄の弟分のチンピラが代わる代わる訪れては大量の「正しい」言葉を浴びせかける。旧約聖書のヨブはよかった。自分の受難を訴える言葉と、訴える相手の神もいた。でも希帆は言葉を持っていない。声なき人の声は、どのようにこの世界に現れるだろう?
太宰治の長編戯曲風小説(レーゼドラマ)を、軽快にかつ濃密にお届けする一幕劇。太平洋戦争開戦の直前・1941年初夏、太宰治はシェイクスピア『ハムレット』の翻案(パロディ)を書きあげた。登場人物たちの懸命で滑稽な生き方は、2024年に生きる私たちにどのように響くのか。豊岡演劇祭2022(於:出石永楽館)とSCOTサマー•シーズン2022(於:利賀山房)で好評を博した『新ハムレット』の東京•京都での再演
ままごと 瀬戸内国際芸術祭2022 ドキュメンタリー
「2022年秋、ままごとは、小豆島で『あゆみ(短編)』、豊島で『反復かつ連続』の公演を行いました。本映像はその公演前後の7日間の記録です。」瀬戸内国際芸術祭2013より、小豆島での演劇活動を継続的に行ってきた劇団「ままごと」。これまで坂手エリアを中心に、島の歴史や記憶から創作した《おさんぽ演劇》や島民と共につくり上げた肝試し演劇《小豆島きもだめスイッチ》、珈琲や軽食のほかに演劇やダンスパフォーマン
いつ高シリーズvol.7
この雪が止むまで、図書室にいよう。テーブルを本でいっぱいにして、つまみ食いみたいにちょっとずつページをめくりながら過ごそう。朝についての印象的な書き出しからはじまる女子高生の話、気だるそうな主人公が日常のちょっとした謎を解いていくミステリー、異世界に転生したら全部うまくいくファンタジー。お気に入りのセンテンスを拾い集めながら代わる代わる本を読んで いく。そのうちウトウトしはじめて、気づいたら睡眠。