真夜中。 京都府の山奥にある木造の一軒家。 一人の女、佳織が古いアルバムのページをめくっている。 写真に写る父親は17年前、とある出来事をきっかけに突如、失踪。 彼女と一つ上の兄、学は母親に女手一つで育てられ、 成人した今ではそれぞれが独立し別々の場所で平穏な暮らしを送っていた。 ところが、久しぶりにお盆に帰省してみると母親が再婚したという報告を受け、 高身長、高収入、人柄も素敵な非の打ちどころの
富士山の北西に広がる青木ヶ原樹海。その地下数百メートルにある地下大空洞アガルタでは祭りを明日にひかえ、草原に一頭のナウマンゾウが鎖で繋がれている。そんな草原を見下ろす丘の上に建てられたペンションのロビーでは、東京からやってきた地上人の大学生、城之内が手当てを受けている。どうやらここに来る道中で転んだようだ。手当てをしている元恋人の美咲は、アガルタにルーツをもつ女性で、明日の祭りに参加するらしい。選
大阪の町工場にある小さな庭を舞台に、祖父の代から続く工場の衰退を描きます。個人同士、家族同士の差異による歪みを再確認し、2012年の日本に生きる私たちはどのような息苦しさを持っているのか、それらは軽減、あるいは増加すると予測されるのか、閉塞感は打破できるのか、ということを再検証しながら家族の物語は展開します。作者の実家のエピソードを下敷きにした「ちょっと親戚には宣伝できない」禁じ手のお芝居です。
