真夜中。 京都府の山奥にある木造の一軒家。 一人の女、佳織が古いアルバムのページをめくっている。 写真に写る父親は17年前、とある出来事をきっかけに突如、失踪。 彼女と一つ上の兄、学は母親に女手一つで育てられ、 成人した今ではそれぞれが独立し別々の場所で平穏な暮らしを送っていた。 ところが、久しぶりにお盆に帰省してみると母親が再婚したという報告を受け、 高身長、高収入、人柄も素敵な非の打ちどころのない再婚相手を紹介される。 しかも、近いうちに二人で海外に移住するとのこと。 佳織は生家である一軒家を維持するのか処分するのか決断を迫られていた。 一方、兄の学は母親の再婚相手から一枚の奇妙な写真を見せられる。 どうやら失踪した父親が生きているらしいのだ…。
京都府出身。劇作家・演出家。2000年にA級MissingLinkを旗揚げ。大阪を拠点に活動する。社会や個人の問題に鋭く迫りつつも、軽やかで、おかしみを大切にした作風に定評がある。 『小屋ヲ建テル』で若手演出家コンクール2002最優秀賞受賞。 『裏山の犬にでも喰われろ!』で第16回OMS戯曲賞佳作受賞。 『限定解除、今は何も語れない』で第19回OMS戯曲賞佳作受賞。 『或いは魂の止まり木』で第21回OMS戯曲賞大賞受賞。 脚本と演出を担当した『富士山アンダーグラウンド』で令和6年度大阪文化祭奨励賞を受賞。
