大航海時代、新旧両大陸を舞台にした「禁じられた恋」の壮大な物語『繻子の靴』は、詩人・外交官で、大正年間に日本にも駐在したポール・クローデル(1868-1955)が、1925年に東京で書き上げた集大成的な戯曲で、「四日間のスペイン芝居」と副題された、リヒャルト・ワーグナーの『ニーベルングの指輪』四部作に匹敵する規模の「世界大演劇」です。新大陸のコンキスタドール(征服者)ドン・ロドリッグと、すでに人妻
演劇という枠組みを越境して、ポップでストリートな活動を繰り広げる快快(ファイファイ)の演出家として活動してきた篠田千明は、2012年、快快を抜けてソロ活動を開始。タイ・バンコクへ拠点を移して、そこで出会った人たちとの集団制作を通して作品を発表してきた。一昨年からは、『機劇』『非劇』と題して新作を立ち上げ、”劇を機する”、“劇に非ず”という、劇の成り立ちそのものを問い直すような関心の在処を示している