佐賀県唐津の専業農家。父の急死で一家の命運はズシリと長男の肩にかかってくる。財産分けをねらって乗りこんでくる叔父、都会へ出た弟妹たちの遺産相続をめぐる思惑もうずまき、嫁、姑の対立も深まる。赤裸々な人間の姿をユーモア豊かに描き、「日本農業」の現状と明日を問う。1997年まで全国巡演を行い、公演数は300回を数えた。
教科書出版会社を舞台に、人間の良心と外部からの圧力との葛藤のドラマ。千田是也、ふじたあさや、青年劇場のトリオが、一冊の教科書づくりにかける男たちを通して、今日の教育に迫る。
東北のある中学校。生徒数11人、1年生から3年生まで1クラスの障害児学級。新学期を迎え、新しく担任となった谷川はこのクラスの自由奔放さが、勝手気ままな規律のない生活としか映らなかった。“かげっこ”と陰口をささやかれながらも純真に精一杯生きていく生徒たちに触れる中で、谷川も子供たちへの理解と愛情を深めていった。そんな時、普通学級に移った君枝のクラスで盗難事件があり、君枝が心無い詰問を受けていることを
”KDD事件”から想を得ておくる爆笑風刺喜劇。
太平洋戦争末期、日本の敗戦を見通しながらも対応に追われる一人の皇族と、戦況を憂い、人心を一新して本土決戦に備えようとする将軍。一方、戦争に一人息子を召集され、悶々の日々を送る下町の靴職人。この靴職人が屑屋に売り払った「伝家の宝物」をきっかけにこの三人が出会うことになるが…。戦後50年、飯沢匡追悼公演として、飯沢喜劇の代表作を上演。2019年、別演出にて再演。