舞台は1975年、神戸の沖縄料理店「てだのふあ おきなわ亭」。料理店を営む夫婦は親戚を頼り、沖縄から神戸に移住し、そして “ふうちゃん”こと芙由子が生まれた。芙由子の両親は太平洋戦争を沖縄で経験し、沖縄が日本に返還される前に神戸に移ったが、芙由子は神戸で生まれたので沖縄のことはあまり知らなかった。芙由子が六年生になった頃、父が心の病気になった。病気の原因はどうやら沖縄と戦争にあるらしいと芙由子は思
COCOON PRODUCTION 2021
干拓事業の賛否に揺れる諫早湾の現実に絶望して町を去り、都会の片隅のブリキ店で暮らす蛍一(磯村勇斗)。店主の静雄(風間杜夫)は、まだらボケの詩人。ある時、詩人を先生と呼ぶ、実はさぐり屋のしらない二郎(岡田義徳)が現れる。その依頼主は月影小夜子(愛希れいか)。「ヒトか魚か分からぬコ」と呼ばれるやすみ(宮沢りえ)も、ある約束を果たしに現れる。彼女の足には、一条のきらめくものがはりついていて──。