北九州芸術劇場クリエイション・シリーズ
劇場とアーティストが2カ年をかけて創作に向き合い演劇作品を立ち上げるクリエイション・シリーズ第1弾「まつわる紐、ほどけば風」。2020年2月、コロナ禍の影響を受け初日1回限りの上演となった作品の延期公演。作・演出は関西を拠点に活動する劇団太陽族主宰の岩崎正裕。社会の出来事をモチーフに人々の内面を照射する作品に定評のある岩崎が、現代女性の生き方に焦点をあて、女性たちを取り巻く人々のドラマを描きます。
世界的パンデミックが起きた現代日本を舞台に繰り広げられる妖怪たちの戦い。世間一般で古くから忌み嫌われる存在とされ、表舞台に姿を表すことがなかった社会的マイノリティである彼らに、新型細菌を拡散した嫌疑がかけられる!?ガギグゲゲ!の雄叫びと共に始まる、妖怪たちの種族存亡を賭けた闘争の物語。
「生態系カズクン」外伝 生態系カズクンの物語の裏側で猫似のカズクンをはじめとする動物たちがどのような日常を送っていたのか。
九州の棒ヶ削(ぼうがずり)に住む一族、麦山家の物語。祖母が亡くなった葬儀の日、祖母のご遺体が入った棺桶が部屋に運び込まれてくる。ご遺体に「魂」が宿って無いのでこのままでは葬儀を続けられないのだという。一族は祖母の魂を呼び戻すべく、棺桶を囲んでにぎやかに騒ぎ始める。果たして祖母の魂は戻って来るのだろうか、無事に葬儀は執り行えるのだろうか。その状況を猫に似た動物、カズクンがかなめ石のように鎮座し見つめ
ヒマラヤ山中の山小屋に「イエティ(雪男)のミイラを見に来た」という日本人がやって来る。そこでは故郷を憂う韓国人の男、現地で働く日本人の女、交易で荷を運ぶシェルパなど、様々な人物が行き交う。やがて山中で季節外れの雪崩が発生し不条理な死に直面。アジアの辺境で様々な渦に巻き込まれ、人々は何を見つけるのだろうか。作者自らのヒマラヤ登山体験を盛り込みながら、観る者を地上で最も高い場所へと連れ去っていく。
日本と朝鮮半島の間に位置し、戦後のどさくさにまぎれて日本から独立した島国「糧流(カテル)」。主産業は鉄鋼業であるが、国民は50年間に渡る鎖国政策の行き詰まりによって貧困と飢餓に苛まれていた。その島国の最大の娯楽は「卓球観戦」。国設卓球部を舞台に国家と個人との狭間で揺れ動く選手たちの人間模様を描く。
新技術の開発で特別な訓練も必要なく宇宙に行けるようになった近未来。懸賞で当選した民間人が初めて宇宙に出かけることになった。
アンデルセンの掌編集『絵のない絵本』をもとに、泊篤志、イトウワカナ、ごまのはえの3名の劇作家が描く多彩な世界。「月がみていた」というシチュエーションで描かれた様々な劇世界を、想像力に乗って旅する短篇演劇集。
水生生物の採取観察を趣味にしている男3人。グループ名は「沼部」。偶然新種のイモリを発見してしまったことからテレビに出演したり地域のちょっとした人気者に。それから10年、40代になった彼らのもとに、当時を取材したいという男が現れる。仲間、恋、嫉妬、その男の取材で当時を振り返るうち、過去の事件が炙り出されてくる。10年前、何が起こり、何が起こらなかったのか。両生類はなぜ陸地を目指したのか…。