美大生時代に「天才じゃ天才じゃ」と言われた「佐藤」と、その友人のいたって凡人な「山田」。ある日、佐藤が忽然と姿を消す。「海外に修行に行った」「あまりの芸術性の高さに発狂した」などの憶測が飛び交い、時だけが過ぎた。
そして2年後のある日、突如山田は佐藤に呼び出される。
「会って、話したいことがある」
受話器越しのかすれた声に、不安にかられる山田。約束の場所に着くとそこには変わり果てた佐藤の姿。逃げ出したくなる山田を、佐藤の暗い瞳が捉えた。
2003年に主宰の岩井秀人を中心に結成。
そもそも気まずいシチュエーションに、なんとも要領の悪い人や空回りするくらいの自意識を振りまく人、どこか世の流れに上手く乗っていけない感じの人たちが現れて、 あたふたしているうちに目も当てられない状況になっていくのを笑っていると、まんまと人生の深淵を覗かされてしまうのがハイバイ。
相次いで向田邦子賞と 岸田國士戯曲賞を受けた岩井が描く、ありえそうでありえないそんな世界を、永井若葉・川面千晶・鄭 亜美・長友郁真といった外部公演でも評価の高いクセ者たちのおかげで「ありそうだぞ、いやこれが世界そのものだ」って思わせちゃうのがハイバイ。
代表作は 「ヒッキー・カンクーントルネード」「ヒッキー・外に出てミターノ」「て」「夫婦」「ある女」「おとこたち」。
(ハイバイ HPより)
何人かの不倫してる人に話を聞かせてもらって笑っちゃうくらい興味深かったので、それを集めて一人の女の人の話にします。女の人に限らず、倫理的なコトって、当たり前だけど誰もいないところでは、つまりいわゆる社会ってものが存在しない場面では全く意味がなくて、人生はそういう、ちゃんとした社会の中の時間と、ちゃんとしてない時間が交互にやってくるわけで、みんな、その狭間でウワーとなってるんじゃないかしら。
岩井秀人の父の死を扱ったドキュメンタリーテイストな作品。岩井の作劇のモチーフともなり続けた「憎むべき対象」である父が癌で死に、岩井は混乱し、父に付き添っていた母は医療体制を疑う。父の死因と、父が生涯をかけた外科医療について取材していくうち、『父はなぜ、どのように死んだのか?』『母はなぜ、父と結婚をし、父の家族に対する暴力を見ながらも離婚をしなかったのか?』『その「父の死」を妻と子供たちはどのように