ムカシ昔、夢か死、無か私…時代がかった駅舎めく礼拝堂めく病室めくその場所に、"新感染棄望X+零號(しんかんせんのぞみエクスプラスゼロゴウ)"出発のベルが鳴り響き、悪疫と戦争と殺人の惨禍が走馬灯のように繰り返し繰り広げられる。
わたしの夢なのかわたしが夢なのか?
わたしが見ているのかわたしが見られているのか?
すべての存在の輪郭を滲ませながら強制収容の終着駅へ向かう、ナイトメア&フェアリイテイル。
長大なモノローグとも聞こえるセリフをカノンのように重ね畳みかける独特の発声、一つのモチーフを微妙にずらしながら映像を交えて過剰なまでに重ねてゆくヘテロフォニックな構成、果てしなく繋がる連想を無限方位に越境させてゆく真夜中の悪夢のような舞台をご堪能ください。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1982年3月「劇團少年王者」として旗揚げ。1985年に「少年王者舘」と改称。
映像や音響を駆使してイメージを喚起させる手法、「死から生を見つめる視点」と評される世界観、言葉遊びを多用した脚本、
メンバーの振り付けする幾何学的ダンスなど、少年王者舘ならではの舞台に根強い人気がある。