永作博美、阿部サダヲ、古田新太らを迎えた、小劇場バックステージもの。
次々と襲いかかる困難に立ち向かう弱小劇団を描いたシチュエーション・
コメディは、後に様々なエピゴーネンを生み出すことになった。
2036年、東京。21世紀の演劇人たち4人がバーに集い、90年代に演劇野郎だったという老マスター(廣川三憲)の回顧話を一晩中聞くことに。話の舞台は1996年の下北沢。劇団“下北ビートニク”の新人スタッフとして入ったばかりの制作・藤本(永作博美)は、制作チーフの南(今江冬子)が突然倒れてしまい、いきなりチーフになるがとにかく初心者なので自信がない。劇団内では看板女優と新人女優がトラブルを起こしたり、劇団内恋愛で色々あったり。なかなか台本が書けないでいた脚本家・瓜生(みのすけ)は、ビートニクのファンで稽古場に足繁く通っていた郵便局員・中瀬川(古田新太)の協力で救われる。だが、相変わらず制作費は足りない。そんななか、事務所に泥棒に入ろうと企む輩が現れる。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
ナイロン100℃の前身となる「劇団健康」は、1985年、当時のインディーズバンドブームの中心的存在にあったバンド「有頂天」のボーカルを務めていたKERAを中心に、犬山犬子(現・犬山イヌコ)、田口トモロヲ、みのすけらによって旗揚げされた。ナンセンス・コメディを中心とした本公演14作品と数々の番外公演を上演し、高い評価と人気を得るも、1992年に解散。翌1993年、再びKERAを主宰として、犬山、みのすけ、峯村リエ、三宅弘城、今江冬子、藤田秀世、手塚とおるらで、ナイロン100℃を立ち上げ、1st SESSIONとして『インタラクティブテクノ活劇 予定外』を発表。
公演をSESSIONと称することに表れているとおり、劇団員に加えて客演やクリエイティブ・スタッフとともに、ナイロン100℃にしかできない表現を生んでいる。
これまでナンセンスな笑いを交えた作品をはじめ、シチュエーション・コメディ、ミステリー・コメディなどを上演してきたが、近年は岸田國士、フランツ・カフカ、別役実などをオマージュした作品や、壮大な群像劇など、多彩な舞台を発表している。
2019年、第45回公演『百年の秘密』(再演・2018年上演)にて、第26回読売演劇大賞 最優秀作品賞を受賞。
岸田戯曲のとてつもない面白さと奥深さに打ちのめされたKERAが贈る「岸田國士一幕劇コレクション」第二弾。円形劇場を縦横無尽に駆け巡るパノラミックな和装劇!実直なパン屋一家(志賀廣太郎、長田奈麻、新谷真弓、森田甘露)を予期せぬ出来事が次々と襲い、茶の間がいきなり怒涛のSF的展開へ突入する表題作『麵麭屋文六の思案』と続編『遂に「知らん」文六』。無邪気な子どもたちの歌声が響く学園で、大人たちの愛憎劇が繰
ナイロン100℃初期の代表作となった作品。南の孤島、浜辺に建つ一軒家。そこに集まる女達。平穏な夏を過ごすはずだった彼女たちを襲う数奇な運命。16年間に渡る、憎しみと許し、拒絶と理解、偶然と必然の物語。ケラリーノ・サンドロヴィッチとナイロン100℃が紡ぎだす、サスペンス・コメディの頂点。女性4人だけの出演者による濃密な作品は劇作家としての実力を広く知らしめ、この戯曲により岸田國士戯曲賞を受賞した。
2010年、執筆活動25周年を迎えたKERAが劇団に書き下ろした新作は、差別意識や偏見の問題を俯瞰しながらも、いつの間にか、もっとずっと遠くに立っている、そんな物語。その朝、廃墟と化したその街に辿り着いた五人の男女(三宅弘樹・峯村リエ・小出恵介・緒川たまき・マギー)。何が起こったのかはわからない。大地震なのか、それとも戦争なのか──。救助隊を自認する彼らが暮らしてきた街も同様の状況らしいが、「この
カフカ的緊張感と平衡感覚によって繰り広げられる、ケラリーノ・ナンセンスの金字塔。フリーライター・高野正五郎(藤田秀世)宅に1本の間違い電話が入った。それ以来、妻・マチルダ(峯村リエ)は「うちはソバ屋じゃないです」と言いながら、せっせと出前に勤しむようになる。高野は反対しながらも出前持ちやそば職人を雇い、自らの行動さえも矛盾してゆく。同じ頃、小説の仕事が舞い込んできた高野は張り切って構想を練るが、
