800年もの昔、空を真黒に染めてシベリアからやってきたつぐみの群れが、日本の津々浦々を飛翔した。その一羽がお寺の池のほとりに落とした椎の木の種は、やがて巨大な椎の木に成長し、今年も繰り返される命の死闘を見つめている。トノサマ蛙のブンナは、新しい世界を求めて椎の木のてっぺんに登る。しかしそこは壮絶な“生きるための戦い”を繰り広げる修羅場で会った。蛙の天敵の彼らもまた、弱肉強食の自然界で懸命に生きていたのだ―。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
日本の現代演劇ポスターデジタル化プロジェクト2023
150点の現代演劇公演のポスターをアーカイブ。公演のキービジュアルがデジタル展開され難い、1960年代から80年代を中心に、紙で現存するポスターをデジタル化。ポスターのセレクションは、1960年代以降の舞台芸術系のポスターを収集・保存、これまでも研究や数々の展覧会に協力する等、演劇公演のポスターに造詣が深い、ポスターハリス・カンパニー社代表の笹目浩之氏が担当。
米軍占領下の沖縄で、度重なる人権侵害と弾圧にも屈せず、米軍に立ち向かった男がいた。沖縄が生んだ不屈の政治家・瀬長亀次郎。不当な裁判で刑務所へ送られながらも出獄後、那覇市長に当選。真の民主主義の確立を目指し、祖国復帰のために民衆と共に闘った。県民の心を捉え大きな希望を与えた瀬長亀次郎、その波瀾万丈の人生を津嘉山正種が沖縄人の魂を込めて語る。2019年タイムスホール(那覇市)にて初演。2020年青年座
〈癒しの絵本〉を描きネット販売をする高田悟(40歳)は笠原優子(42歳)と暮らし始めた。美人で明るい優子は人も羨む素敵な女性である。気になることは、これまでに三度結婚に失敗していること。「こんどこそ シアワセに なれる⁉」と、優子の四度目の結婚生活は始まった。しかし、「今日は何があったの、誰と喋ったの、それはどんな人なの、何を話したの?」、優子が懸命に生きようとすればするほど周りの人達には煩わしい
明治44年秋、岡崎の女子師範学校寄宿舎には、教師を夢見る少女たちが日本各地から集まっていた。誇りと若さにあふれる学舎では、下級生の憧れ、教師達も一目を置く文武両道の光島延ぶが仲間達と生活をしていた。一人の女性との出会いで未知への扉が開かれ、好奇心と夢が膨らんでいく日々であったが、ある日校長の手によって「質実剛健」の校風が「良妻賢母」にぬりかえられてしまった。少女たちの怒りは爆発し、「ストライキ」を