平成15年度文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員として、イギリスロンドンで1年間研修した土田英生の作・演出公演。
いつの話なのかは分からない。ロンドンにある日本食レストラン「有栖川」。日本食が定着しているので、どこの日本食レストランも地元の人などで賑わうのだが、ここだけは違った。ロンドンの生活に馴染めない日本人たちの吹きだまりなのだ。だったら日本に帰ればいいのにと思うような人ばかりが集まっている。例えば会社をリタイアして夢を追うとロンドンにやって来た中年男は、当初の目的を忘れて、サラリーマン時代の自慢話ばかりしている。他の人達も同じだ。日本でもうまくいかず、そしてロンドンでもうまくいかず。そんな彼らがなぜここに集まるのか? 傷を舐めあうためか、それとも憩いを求めるためか? しかし彼らは見栄の張り合いを続ける。彼らはここで傷つき続ける。それでも他に行く場所はないのだ。ああ、ダメな人達の集まる店。そのレストランはお洒落なノッティングヒルからやや西、ウェルズロード12番地にあった。そんな中、日本とイギリスの関係が突然悪くなったようだ。大丈夫なのか?
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
日本劇団協議会は、文部省認可の現代演劇で唯一の社団法人として、 1992年6月30日、新劇団協議会を母体として設立されました。 その後2008年12月の公益法人制度改革関連3法の施行を受け、 2012年3月内閣総理大臣より公益社団法人の認定を受け、同年4月1日に登記しました。 正会員は演劇創造団体で、2020年12月現在51団体が加盟。 現代演劇の振興に関する事業を行い、演劇創造団体間の交流・連携を図り、 芸術文化の発展向上に寄与することを目的とし活動しています。
「日本の劇」戯曲賞2015を受賞した西史夏の作品。淡路島の西側にある、海近い小さな村落”七風村”。玉ねぎ栽培が主な生業だったが、阪神淡路大震災直後に玉ねぎは竹の斜面から、太平洋戦争末期に遺棄された薬物缶が発見され、七風村産の玉ねぎの取引が中止。その後、イメージ一新のためにレモンをはじめとした果樹の生産に切り替える提案をしたのが、当時の農業組合長をしていた姫田譲だった。幸いにも軌道にのり”七風レモン
社団法人日本劇団協議会10周年記念
『リチャード三世』『リア王』『ロミオとジュリエット』『ハムレット』など、シェイクスピアが生涯に残した数々の作品の筋立てを、縦に横にと織り込んだまさにシェイクスピアづくしのこの作品。1974年に初演され、以後一度も顧みられることのなかった井上ひさしの幻の傑作を、いのうえひでのり(劇団☆新感線).が演出。その華麗な、そして儚い世界が今よみがえる。
平成25年度文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員として、韓国国立劇団で研修した洪明花の企画・翻訳・出演公演。韓国で大ヒットした喜劇王チャン・ジンのシチュエーション・コメディ日本初上陸。イタリア北西部の小さな村。刺激のない平凡な毎日を過ごす4人の妻たち。ある日、いつものようにソフィアの家に集まりおしゃべりに花を咲かせていると、のどかな田舎の日常が一転。サッカー観戦に出かけた夫たちの車が渓谷から転落し
「日本の劇」戯曲賞2019最優秀賞を受賞した島ハンスの作品。2018年春。日本を代表する画家・木皿霊央が死んだ。彼が描き続けた一人娘の楚和は行方知れず。そして夏、東京、上野。美大生の青年テルホは、動物園のサル山の前で、ルネと名乗る少女に出会う。彼女の中に楚和の面影を見出したテルホは、ある提案を持ちかける・・・。殺風景な部屋に集う人々、次第に剥き出しになっていくエゴ。少女を巡る議論の末、彼らの至った