大正時代から昭和初期、種田山頭火と尾崎法哉という二人の偉大な俳人によって、季語や五七五という定型句にとらわれない自由律俳句が大いに花開く。
制約がない句形だからこそ、俳人たちの技量、センス、感受性が問われる。そのためには、自らの人生をすべて賭けることをしてでも、美しい言葉や最も相応しい律を研鑽しなくてはならない。
美しい日本語とはどういうものか、さらに、人間の真の自由な生き方とはどういうものか……。ネット社会が蔓延し言葉も人生観も蔑ろにされつつある現代社会に対し、竹内一郎・渾身の新作書下ろしによって問いかける!
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
昭和46(1971)年、早野寿郎(故人)・小沢昭一等が中心となって活動していた劇団俳優小劇場が解散を余儀なくされた為、演出家・早野寿郎を主宰者として、昭和49年1月現在の劇団俳小が創立された。
ヨーロッパ・アメリカ演劇から、日本の古典、新作、あるいは、詩や小説をそのまま舞台にのせたりと、一定の演劇理念にとらわれず、幅広い演劇活動を続けながら、舞台芸術の原点を探る演劇創造集団として再出発した。
数々の賞を受賞し、また、文化庁主催公演に数多く取り上げられるなど、意欲的な活動を続けている。
バイカル湖の南、イルクーツク近郊を流れるアンガラ川にある発電所の大建設現場。自由奔放な協同組合の人気者、ワーリャを巡る男達。「安売り女」と陰口を叩かれながら、そんな事を気にも留めず我が道をゆくワーリャ。恋人、友人、仲間たちとの交流の中でワーリャは自立した大人の女性へと成長してゆく。彼女を変えたものは一体なんだったのか……恋愛、友情、そして働く人間たちの葛藤を描いた青春群像劇。
不幸にも子供に恵まれることのない夫婦と彼らの代理出産を請け負った夫婦との間に、様々なすれ違いや、苦悩、問題が横たわる。それでも二組の夫婦は、やがて産まれてくる子供への期待を高めていく。自分たちがそうであるように、人は、愛を信じて産まれ、生きているのだから……。
遠くて近い国・アイルランド。詩的で浪漫的なシングと現実的で科学的なグレゴリー夫人。現実の中の壮大さと野性的なものを描いたダイナミックさ愚鈍なほど素朴で純真さを持った土着性と骨太な人間臭さをぜひお楽しみ下さい。
碧血碑――。北海道・函館にある、戊辰戦争で死んだ旧幕府軍の侍を祀った碑である。義に殉じた男の血は三年経つと、碧色の宝石に変わるという、荘子にある故事から命名された。太平洋戦争直後の焼け跡。碧血碑を前に、倭人を憎むアイヌの男と、アイヌを憎む倭人の男の、義を巡る友情譚。