ダンスとラップ 島地保武×環ROY
ダンスとラップ 島地保武×環ROY
ザ・フォーサイス・カンパニーでメインダンサーとして活躍していた島地保武は、噴出し続ける溶岩のように、無尽蔵に変化し続けるダンサーだ。そしてラッパーでミュージシャンの環ROYは、独自の進化を遂げて発展してきた日本語のラップの最先端にいる。
圧倒的なフィジカルのダンサーと、言葉と音で迎え撃つラッパー。いかに予定調和的な安穏を排して、毎回初めて顔を合わせたような緊張と即興性を保てるかが鍵になる。観客が望むのは仲良しではなく、異ジャンルのトップ同士のぶつかり合いだからだ。
二つの四角いスペースは通路でつながれており、互いにすれ違うところから始まる。環がラップで語り出せば、島地は闇の中から獣のように吠える。
ときに仲良く、ときには相手に「ダサい!」と言い放ち、互いの領分に侵入していくなど、二人の関係性が次々に変化していくスリル。
そうして二人の間に、少しずつ相手への理解が醸成されていく。そして最後に訪れる余韻が、じつに豊かなのである。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。
島地保武×環ROY
島地保武
1978年長野県生まれ。2004~06年Noism(新潟市)、2006~15年ザ・フォーサイス・カンパニー(フランクフルト)に所属。2013年に酒井はなとのユニットAltneuを結成。資生堂第七次椿会メンバーになりパフォーマンスに加えスタレーション作品を展示。国内外のプロジェクトへの参加や自身の作品でツアーを行う。ダンスを軸に多岐に渡り活動。
環ROY
1981年、宮城県生まれ。東京都在住。これまでに6枚の音楽アルバムを発表、国内外の様々な音楽祭に出演。その他、パフォーマンスやインスタレーション、映画音楽、広告音楽、絵本などを制作。コラボレーションでの制作も多数行う。