2014年に小説家・川上未映子のテキストを用い、青柳いづみ出演で「まえのひ」を上演。その第2弾となる本作は、川上の詩集「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」「水瓶」より、主に7篇の詩を使用して、6つの演劇を立ち上げた。各作品の衣装を6人のクリエイターやファッションブランドが担当。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体として2007年設立。2012年よりオリジナルの演劇作品と並行して、他ジャンルの作家との共作を発表。あらゆる形で作品を発表し、演劇界のみならず様々なジャンルの作家や観客より高い注目を受けている。
マームと誰かさん・ひとりめ
マームとジプシーを率いる藤田貴大が第56回岸田戯曲賞を受賞した直後、他ジャンルの作家との共作シリーズ「マームと誰かさん」を企画し、小さなギャラリーにて作品を発表。このシリーズはその後マームとジプシーに大きな影響を与えました。その第一弾は音楽家・大谷能生さんとのコラボレーション。
2013年に演劇作家・藤田貴大率いるマームとジプシーは、漫画家・今日マチ子「cocoon」を原作に、沖縄戦に動員される少女たちに着想を得て製作・発表した。2022年の再再演では東京公演が一部中止になるものの、全国9都市での上演を果たした。本作は、マームとジプシーがどのような思いで沖縄と向き合い、3度目の上演に取り組んだかを描く。製作過程や公演中止を判断した場面を中心に、今の時間を取り入れ描いた映像
(チラシより)いつだってずっと、もう何年も。どこか内側に在るシーンというシーンは、眼裏で目まぐるしくリフレインしている。最速のスピードを持って、脳内を駆けめぐる。あの季節の、あの湿度のなかを走りつづけている。もしくは、歩いている。校舎のなかを。休み時間、教室から教室へ。廊下を、歩いている。なんともない日々の眺め。しかし、その平穏さが一変する瞬間。いつのまにか忍びよっていた影に気づかずに、ある瞬間。
(パンフレットより)「ほろほろ」今まで、たくさんの人と別れてきて、きっと、これからも、別れるだろうと、そう思って、この作品は出発した。記憶を巡ってみても、思い出すのは、断片的な、しかも、ぼやけて色褪せた、曖昧な風景で、そんな、脳内の、それに、フォーカスを合わせ、シャッタースピードも最速に上げて、記憶の一瞬を、捉えようと試みた。それが、どれだけビビットに映ったか、もしくは、もう、記憶は、ぼやけたまま