1980年代に上演された吉本大輔の処女舞踏公演4部作「葬送」シリーズのひとつ。風葬「風の中の羊歯」、火葬「火の中の卵」、水葬「水底の石」につづく鳥葬である。ポーランド、スイス公演を経て、東京にて再演された。原作:スタニスラフ・ド・ガラ咀嚼公夫人。
チラシにはロートレアモンの言葉がひいてある。
墓堀人よ!都市の廃墟を眺めることは美しい。 / だが然し、人間の廃墟を眺めることはいっそう美麗だ!
1941年大阪生まれ。日本大学芸術学部演劇学科で舞台美術を専攻。大野一雄「ラ・アルヘンチーナ頌」「わたしのお母さん」等の舞台監督を経て、1981年より舞踏家としての自身の活動を開始。2007年に舞踏カンパニー天空揺籃を設立、国内外で精力的に活動を展開する。なかでもポーランドを代表する演出家イェジー・グロトフスキの研究所との関わりは深く、同国での舞踏波及の契機を作った。
処女舞踏公演4部作「葬送シリーズ」のうちの「火葬」。原作:スタニスラフ・ド・ガラ咀嚼公夫人。チラシにはエルネスト・サバト「トンネル」からの抜粋が掲載されている。「…冷酷なほど厳然として / 目的地に向って航路を保ち続ける、船長の姿を想像してください。 / でも / なぜその目的地に向かうのか / 分かっていないのです。」
風葬「風の中の羊歯」、火葬「火の中の卵」、水葬「水底の石」、鳥葬「鳥女の首」は、1983年から87年にかけて上演された吉本大輔の処女舞踏公演4部作である。この「葬送シリーズ」が、土葬「土の睡り(ねむり)」をもって5部作となる。原作:スタニスラフ・ド・ガラ咀嚼公夫人。