昭和庶民伝三部作 第一部
昭和庶民伝三部作 第一部
昭和庶民伝三部作・第一部 紀伊國屋書店創業60年記念提携公演
昭和15年の浅草。小さなレコード店「オデオン堂」に4人の家族と二人の間借り人が仲良く暮らしていた。
しかし、陸軍に入隊していた長男の正一が脱走して「非国民の家」扱い。追手がかかり憲兵が住み込みで見張りをする始末。
ところが長女・みさをがたくさんの傷痍軍人と交わしてきた文通ハガキの中から選んだ源次郎と結婚するにいたって、今度は一転「美談の家」に。
ジャズ(敵性音楽)や歌謡曲(軟弱な音楽)が大好きなオデオン堂の面々と、軍歌一辺倒の婿・源次郎は何かと衝突が絶えない。
戦争へ向かう世の中に振り回されて、生活の小さな喜びを大事にしてきた普通の一家の行く末は、果たして・・・。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
私たちは、人を泣かせたり、笑わせたりしている会社です。
座付作者井上ひさしに関係する作品のみを専門に制作、上演しています。
1983年1月に創立し、84年4月『頭痛肩こり樋口一葉』公演で旗揚げ。
以降、新作、再演、こまつ座旗揚げ以前の井上作品も織り交ぜて、出演者・スタッフとも作品ごとに依頼し、その作品だけの一座を組むプロデュースシステムをとり、年平均4~6作品(200~250ステージ)を上演し続けています。
こまつ座「戦後"命"の三部作」の記念すべき第一作。魅力あふれる新しい俳優を迎え堂々上演。
ハラペコだっていいじゃないか俺たちの毎日はドラマ!俺たちの啼き声はミュージック!
さびれた芝居小屋の淋しい楽屋。遠くから客入れの演歌が流れ込んでくるやいなや、大衆演劇女座長・五月洋子は、座員一同に檄を飛ばし始める。開演前の化粧支度の最中も、口上や十八番の演目である「伊三郎別れ旅」の母と子が再会する場面の稽古に余念がない。そこへ捨てた息子との対面を、と出演依頼を携えたお客がやってきた・・・。うってかわって、クリスマス間近の芝居小屋の楽屋。大衆演劇の座長・市川辰三は。夜の部も迫った
そのものの時めいていた過去と、もう滅ぶしかない未来とを同時に匂わせるのです。しかもそれをたったの十七文字でやってのけようとして、わたしたちは骨身を削るのです。芭蕉を「『人はひとりで生き、ひとりで死んでゆくよりほかに道はない』ことを究めるために苦吟した詩人」と、井上ひさしは考えて書き下ろした、芭蕉一門主流の歌仙三十六句にちなんで綴る全三十六景の一代記です。俳聖・松尾芭蕉役に、歌舞伎に止まらず、意欲的