藤琴の獅子舞・花の舞・貫井囃子・鬼剣舞などの民族芸能の数々を盛り込んだ〝ファンタジックステージ〟
正雄は、ふとしたことで親友の心を傷つけてしまった。語り合えないままその友だちを事故で失い、それ以来、自分のカラに閉じこもりがちだ。
そんなある夏の夜、バイクに乗った正雄は、美里とそのお爺さん安蔵を巻き込んで事故を起こし、意識だけが浮遊する不思議な〝夢の世界〝へと入り込む。そこに、「行きたい所見たいもの、何でも夢を叶えます」と歌う、奇妙な〝夢の旅行社〝が現れる。とまどう
正雄……。「わしゃ、鬼踊りがもう一度見たい!」と安蔵爺さんの強烈な願いが、みんなを引っ張っていく。ところが、タイムスリップを間違え、着いたのはダムに沈んだ現在の故郷。「鬼踊りはどうしたんじゃ!」と安蔵が叫ぶ。孫の美里は、今と昔の区別がつかなくなってしまっているお爺さんの心を取り戻す為には、何とか昔の故郷に連れていってほしいと懇願する。しかし、すでにここは〝 夢の世界〝、それぞれの願いが動き出して……。
「ほんとの自分を見つけてみたい!」泣いて笑って、民族芸能たっぷりのミュージカルです。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
わらび座は1951年創立。社是は「衆人愛敬」。民族歌舞団としての歴史を持ち、現在はわらび劇場を中心にした複合文化事業体「あきた芸術村」をホームベースに、わらび劇場でのミュージカルのロングラン上演、及び一般団体、学校団体向けの各種ワークショップの開催、そして全国ツアー等をあわせて年間1000回の公演実績を誇ります。作品のコンセプトとして、日本人の精神性、身体性を活かした舞台表現を駆使しながら、日本の歴史文化を題材にしたオリジナルミュージカルや日本各地の民俗芸能に基づいた歌舞集を創造しています。
青森の鍛冶屋の息子として生まれた志功は、幼い頃から絵の才能に恵まれてはいたが、強度の近眼。家業が立ち行かなくなり、裁判所の給仕になった時に眼鏡を与えられ、「先生、見えすぎます!」と躍りあがった志功は、絵への情熱が爆発し、画家になる決心をする。ゴッホに触発され、画業のために上京した志功は、挫折を繰り返しながらもついに帝展に入選。凱旋した故郷で、運命の人、チヤと出会い結婚する。チヤの愛情に包まれ、世界
新庄藩に生まれた養安は、ある失敗から、9才でたった一人母に見送られて秋田藩へと逃れる。医者に拾われた養安は、御典医を目指して勉学に励む。ようやく医師免許を手にした時、院内銀山の火事に遭遇。「焼死した銀山お抱え医師の代わりに」と請われ、おしかけ女房のサツ子もやってきて、期限付きで引き受ける事になる。持ち前のパワーとユーモアで、鉱山医療に立ち向かってゆく養安夫妻。やがて銀山は日本一の産出量を誇る「天保
日本の古層の音が現代を揺るがす「響」日本人の響の源― 古代より伝わる「神楽」―にその基を辿る。時間軸には本来の声・言葉・歌がよみがえり、神楽の舞、ヒップホップのダンスが空間を彩る。超絶テクニック・うねるビート、「時空」を駆けるわらび座の若き獅子達。
久保田城完成祝いの余興に早駆け競争が行われ、与次郎の走りっぷりを見た義宜公の命令で、江戸と秋田を結ぶ特別な飛脚集団「狐組」が作られる。秋田の繁栄のために重大な情報を最速で運ぶのが仕事だ。しかし少しでも機密が漏れたら命はない。与次郎は妹のように大切に想うカエデを救う為に狐組に入り、人としての生き方を捨てる。与次郎の行く末を心配するカエデ。争いのない太平の世を目指す政光。愛する義宜公と離ればなれに暮ら