東宝演劇部は、阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚歌劇団を設立した小林一三(1873~1957)が1932年に東京に設立した映画演劇の製作興行会社、東宝株式会社の演劇部門です。現在東京・日比谷に帝国劇場とシアタークリエを直営劇場として経営しており、通年において様々なジャンルの演劇の企画、製作、宣伝、興行をおこなっております。
江戸享保年間。新吉原遊郭に名だたる太夫、三浦屋の高尾は武家の威光をきらめかす御留守居与力・原武太夫の執心を毛嫌いし、送られた打掛をにべもなくけなして立ち去る。そのとき、高尾が売り言葉に買い言葉で、大尽風を吹かす商人衆もきざだと言ったのを津国屋をはじめ居合わせた粋人連が聞きとがめ、高尾の天狗の鼻をあかしてやろうと相談する・・・
夫のために妾を探しに上京する倫…明治のはじめ、妻妾同居の暮らしの中、長男の嫁、小間使いにも手をつける夫にひとことも文句を言わず、じっと耐える妻。すべてを犠牲にして“家”に殉じ、真実の“愛”を知ることのなかった女の悲劇と怨念の一生…
自然を愛し自然を守ろうとするがあまり政治という場違いな戦場で敗れ命を断とうとした天野昴と、そんな彼を救った妻清子を取り巻く家族たちとの10年間の日々を回想していく舞台。
二輪の菊はどうしても花器に調和しない。通子の指をもてあそんで、何とか落ちついてくれたかと思うと次の瞬間には、小さな床の間の空白を破って、調和を大きく崩した。やはり一輪だけにした方がいい。もともと鼠志野の鶴首になった花瓶は一輪ざしで、白と薄紫の二輪では、一つの首に二人の女の顔が載っているようで重すぎるのだ。
