この作品では光(Luminaire・リュミネール)がタイトルとなっているように、光が問題提示のシンボルであり同時に一つの答えとして、作品中一貫して様々な光が形を変えて現れる。テクノロジックなシャーマニズムの試み。日々加速し増幅する情報の氾濫、それは私たちが今ここに‘存在していることの大きな神秘をも覆い隠してしまう。原初の時代の、あるいは神話の中のシャーマンたちにはこんな問いが出てくるかもしれない。「新たな時代の私のトーテムとは何か?」「現代社会で道に迷った魂を探しにゆくシャーマンたちは、どこで彼らを見つけることができるのか?」「子供から大人になるための,時代の新たな通過儀礼とは?」「現代の病の治癒や厄払いの新たな儀式、新たなカタルシスとは?」
フランスを拠点に活動するダンサー・振付家の武藤直美が、2007年、作曲家・プログラマー・ミュージシャンのローラン・パリスと共にボルドーに近いペサックで結成したカンパニー。武藤は、多摩美術大学で油画を学び、舞踏家・福原哲郎に師事。ラバン・ダンスセンターで学んだ後に移住したフランスで、1997年~2004年までカルロッタ池田主宰の「アリアドーネの会」に参加した。