『夏の名残のバラ』は、金森穣が、舞踊家として円熟期を迎えた井関佐和子の在り方にインスピレーションを受けて生まれた作品。2019年「森優貴/金森穣 Double Bill」にて『シネマトダンス―3つの小品』の中の1作品として初演。舞踊家とは如何なる存在か。そして舞踊家が齢を重ねるとは如何なることか。舞踊家の生き様をご覧ください。
Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館を拠点に活動する、日本初の公共劇場専属舞踊団。プロフェッショナル選抜メンバーによるNoism0(ノイズムゼロ)、プロフェッショナルカンパニーNoism1(ノイズムワン)、研修生カンパニーNoism2(ノイズムツー)の3つの集団があり、国内・世界各地からオーディションで選ばれた舞踊家が新潟に移住し、年間を通して活動。2004年の設立以来、りゅーとぴあで創った作品を国内外で上演し、新潟から世界に向けてグローバルに展開する活動(国際活動部門)とともに、市民のためのオープンクラス、学校等へのアウトリーチをはじめとした地域に根差した活動(地域活動部門)も行っている。Noismの由来は「No-ism=無主義」。特定の主義を持たず、歴史上蓄積されてきた様々な身体表現を後世に伝えていこうとしている。
www.noism.jp
金森穣
演出振付家、舞踊家。Noism Company Niigata芸術総監督。17歳で単身渡欧、モーリス・ベジャール等に師事。NDT2在籍中に20歳で演出振付家デビュー。10年間欧州の舞踊団で舞踊家・演出振付家として活躍後帰国。04年4月、日本初の劇場専属舞踊団Noismを立ち上げる。平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞、平成20年度新潟日報文化賞、第60回毎日芸術賞ほか受賞歴多数。令和3年紫綬褒章。www.jokanamori.com
年老いた一人の男ムラカミは、曖昧な記憶を辿りながら、かつて存在した草原の国マランシュについて語り始める。偽りの協和のもとに築かれた"幻の帝国"は憎しみと裏切りによって崩壊していく。そこに生きたはずの人々の声は、今誰に届くのか。記憶と歴史、語り継がれる慰霊の物語。
「カルメン」のオペラ台本はメリメの原作とは大きく異なる。メリメはドラマの外部に視点(旅する学者)を置いているのである。私はその語り部に重点を置き、語られた物語の"物語"として、他に類を見ない、唯一無二のNoism版「カルメン」を創作したいと思う。(金森穣)
Noism0
2021年「境界」を共通テーマとした山田うんとのダブルビルで発表した金森穣作品。「近くて、遠い、此処」。果たして此処とは何処か。それが定まらない限り、何が近くて、何が遠いのかを理解することはできないが、現代情報社会では地球の裏側の出来事を“近い事”として理解し、目の前で繰り広げられる出来事を“遠い事”=自らに関係のない物事と捉えていることに対する金森自身の問題提起といえる作品。
バルトークの「案山子王子」に基づいて創作される、箱入り娘と無職のゲイジツカ(ニート)の物語。2人は仮想空間で出会い、現実空間で傷つけあい、宇宙空間ですれ違う。彼らの心(箱)は行くあてもなく、理想(箱)と現実(箱)の間を彷徨う。表層と内実、映像と記憶、世間と個人。自らの意志と"見えない意志(知能)"に翻弄される人間の物語。(金森穣)
