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コロナ禍における社会の変化と状況を、岩手県盛岡市のとある牛丼チェーン店でアルバイトをしている作者自身の目線から語った作品。作者は、都市部を訪れた際には、その牛丼チェーン店に客として通っていた。そのため、店舗のシステムの違いなどを目の当たりにし、牛丼チェーン店を通して、都市と地方の格差を感じていた。岩手県は、コロナウイルスの感染者が最後まで出なかった県であるが、今年の4月末から5月にかけては、全国で
私の部屋には2人の女の幽霊がいる。私は彼女らを「ハーフさん」と呼んでいる。ハーフさん1号&2号。まぁその方が気持ち怖さ和らぐのと、この世とあの世の境目が、ガバガバのズブズブになっちゃわない様に。私なりのケジメと区別。ハーフさんたちはここの元入居者で、20年前のアパート火災で亡くなった人達だそうだ。幽霊(ハーフさん)の内一人は、半ば消えかかっている。人間で言うと認知症の症状に近い。ハーフさんたちが今
劇場演劇部
深夜1時、友達とのおしゃべりは話題が尽きずスマホは熱と光を放っている。用もなく開ける冷蔵庫は眩しくて、まもなく窓から差し込む朝日にわたしは辟易とする。朝はすぐ来る。同じとき、光る鱗を持つ魚が青く深い海を泳いでいる。家族はまだみんな寝ていて、私だけが小さい頃にみんなで見た花火をなぜか思い出している。朝6時、支度をするわたしを映す鏡がきらめく。私はさまざまな光を反射して生きている。これは、未来も過去も
ひとの恋愛に手を突っ込んでみたら、宇宙だった。・ 飲み屋の片隅で語られるような、「自分だけの特別な記憶」は、他人が聞けば「ああ、ただのつまんない恋バナじゃん」とサラッと流される。そんな程度の話かもしれない。・つながりたくてもつながらない。ふみはずしたくてもふみはずさない。そんな、閉じた男と、埋もれた女の、途方もない距離感の物語。
劇場演劇部
わたしは毎日いつ友達が出来てもいいように手紙を持ち歩いていて、どこかふとしたタイミングにそのような、よい関係になってよさそうな人が見つかれば、そして、もし仲良くなれたなら、その日の帰り際にこれを渡す。いつかできる友達との、いつか来る別れにむけて、あらかじめ書いた手紙。それは「さようなら」から始まりたいから。宮古市唯一の高校演劇部が今年も開幕。部員は2人だけ、初対面。二人にしかできないこと、二人だか
劇場演劇部
地方都市。高校1年生の季節は早くこの街から出たい。「この街には美しいものも場所も何にもないただずっと海のにおいがするだけ。大人は海を夕日を花を美しがったりするけど私にはちっともピンと来ないし、美しいと言われているものたちにはみんな、何か思わなきゃいけないような圧がある。私は何も思わない。思わないことを誇りに思う。」同じく高校1 年生の山鳥はもうすぐこの街から出ていく。「例えば教室のドアが5cm だ