コロナ禍における社会の変化と状況を、岩手県盛岡市のとある牛丼チェーン店でアルバイトをしている作者自身の目線から語った作品。
作者は、都市部を訪れた際には、その牛丼チェーン店に客として通っていた。そのため、店舗のシステムの違いなどを目の当たりにし、牛丼チェーン店を通して、都市と地方の格差を感じていた。
岩手県は、コロナウイルスの感染者が最後まで出なかった県であるが、今年の4月末から5月にかけては、全国で一律に緊急事態宣言が出され、飲食店は苦境に立たされていた。作者がアルバイトをしていた牛丼チェーン店も、もれなく、そのあおりを受けている。
当作は、今回の騒動が浮き彫りにした、都市と地方の問題を、牛丼チェーン店から描いたものである。
また、実際の上演を想定し、コロナ禍でも稽古や上演が比較的可能であると思われた一人芝居となっている。
2016年結成。岩手県盛岡市を拠点に活動。
創作にはメンバーが等しく関わり、個人的な記憶を出発点にして、モノローグとシーンをシームレスに重ね、全体像を描いていく。
足を運んでくださったお客さんが、観劇を通じてささやかにでも「何か」(他者や自分や世界)を好きになれるかどうか、が基準。
かながわ短編演劇アワード2021戯曲コンペティションにてグランプリを受賞。
2023年、関東圏で行われた演劇コンクール3本に出場。同年での出場は史上初。