【Story】
地下の下水道を疾駆するネズミの群れ、都市ノイズを真似る野鳥たち、ゴミ箱を漁り肥満したカラスやムクドリ、化学物質に群がる蝿や蜂、埋立地に捨てられ野生化した犬や猫、ビル街に産卵する蝉などの昆虫類、光を拒絶する植物、コンクリートや鉄に寄生する植物群、汚染された運河、移動民としての浮浪者やストリート・キッズ、そして都市の闇から突如姿を現すであろう都市幻獣たち……。 都市に棲息するあらゆる生き物の擬似自然的風景を舞台に、<都市の魔>、<都市の欲望>が産み落とした現代のモンスター<タケル>の都市漂流譚。
【Note】
<漂流>シリーズ「王國」三部作の第一弾。 林立する丸太上に40名の役者が現われるオープニングシーン、オオサカの町を載せた大回転舞台が話題に。 近未来のオオサカ・シティに生まれ落ち、闘いに生きる孤児・タケルと、 地下水脈を辿って現われた古代の少年たちとの交感の物語。 この作品のベースとなったNHK-FM放送のラジオドラマ「少年漂流伝」が 98年上半期のギャラクシー賞を受賞。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1970年、松本雄吉を中心に設立。関西を拠点とし、国内外のさまざまな土地で公演を行った。1991年、東京・汐留での野外公演『少年街』より、独自のスタイル“ヂャンヂャン☆オペラ”を確立する。発語、踊り、音楽など、どの点においても世界的に類を見ない集団で、特に、自らの手で巨大な劇場と屋台村を作り上げ、まるで小さな街のようなその劇空間は、終わると一切の痕跡も残さなかった。その独創性は演劇という枠を超え、同時代の表現者たちに多くの影響を与えた。2017年12月に解散。
マネっこ、かけっこ、キャッチボール、人さらいゲームに影絵遊び。奥行き30mの舞台にたちあがる街の記憶や風景の中を、役者はあっちへこっちへ駆けめぐる。緻密な照明と白一色の遠近法の舞台で、遊び=play を通して、さまざまな“まち”の姿を浮かびあがらせた、都市論をテーマにした作品。
【Story】たそがれどき。なみうちぎわ。静かに佇む廃船。流木、缶、船板、スポンジ、漂流瓶。少年は海が運んできたさまざまな漂流物を手に、旅への好奇心と想像力をふくらませ、この場所から海を越えて広がるアジアの島々に想いを募らせる。少年の想いは“海の道”へとつながっていく。【Note】本作品は20世紀三部作のアジア篇として上演した『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』を再構成した作品である。新たな脚本
【Note】都会の廃校体育館を劇場に改造した公演。 大戦直後の都市浮浪児たちが繰り広げる冒険活劇。屋内に「青空」をつくりこんだ。 回転舞台の焼跡オオサカがやがて高層ビルの未来都市に。
【Story】都市の地下下水道の汚水の川を疾走する中国人密航者たち、道路標識マークのシャツの少年たち、彼らを追いかける浮浪者の老人、そして少年A。 少年Aは道路標識のシャツの少年が落としたトランジスタラジオを拾う。それは彼が浮浪者の老人から奪ったものだ。過去のブラジル移民のニュースがラジオから流れ、少年Aはその音に導かれて不思議な旅に出る。それは浮浪者の老人の過去への旅だった…。【Note】維新派