2012年に発表した『現在地』より、演劇に対する態度を大きく変化させた岡田利規。そこには、震災とそれによって引き起こされた日本の社会状況がまぎれもなく影響しています。今作『地面と床』で、その変化がもたらしたフィクションへの探究をより深めて描き出したのは、"そう遠くない未来の日本"を舞台にした死者と生者の物語。さらに、これまでにも取り組んできた音楽とパフォーマンスの関係性をより発展させるべく新たなアプローチに挑み、チェルフィッチュにしか作れない「音楽劇」を目指しました。岡田利規とチェルフィッチュの、新機軸にご期待ください。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
岡田利規が全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニーとして1997年に設立。
独特な言葉と身体の関係性を用いた手法が評価され、現代を代表する演劇カンパニーとして国内外で高い注目を集める。その日常的所作を誇張しているような/していないようなだらだらとしてノイジーな身体性は時にダンス的とも評価される。
ある契約社員の女性がファミレスで毎日の出勤前に過ごす、ささやかで、大切でちょっと異様な30分の「フリータイム」を描く。チェルフィッチュは本作で、これまでに継続的に行われてきた演劇的ナラティブへの模索を、さらなる抽象へ向けて加速させた。KUNSTENFESTIVALDESARTS(ブリュッセル)、Wiener Festwochen(ウィーン)、Festival D'automne(パリ)による初めて
重大なミッションを果たすべく、イン・ビトゥイーン号が、四人の乗組員と一体のアンドロイドを載せて、宇宙を漂泊しています――『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では、内容的な〈リアリティ〉と形式的な〈リアリティ〉、どちらの〈リアリティ〉も複数、並列的に提示されます。演劇において、舞台の上で、せりふがある言語で発される……。そのことの意味・機能についても、『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では複数のそれら
賃貸契約の一方的な破棄により、住む家をいきなり追い出されそうになる家族の物語。しかし人智の及ばない強大な力が見え隠れし始め、その問題自体が舞台上から消え去り———人間の世界を圧倒する存在が上演を支配し、まったく新しい世界が舞台上に立ち現れる。俳優たちはナラティブとは別の基準によって作られた振付を遂行し、次第に変態していく。音楽家もまた、楽譜に書き込まれた多彩な技法を用いて音楽を変容させる。6名の俳
重大なミッションを果たすべく、イン・ビトゥイーン号が、四人の乗組員と一体のアンドロイドを載せて、宇宙を漂泊しています――『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では、内容的な〈リアリティ〉と形式的な〈リアリティ〉、どちらの〈リアリティ〉も複数、並列的に提示されます。演劇において、舞台の上で、せりふがある言語で発される……。そのことの意味・機能についても、『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では複数のそれら