六人の修道女を巡るマジックリアルな群像劇
いつかわからないが、一世紀ほど過去を思わせる。どこかわからないが、ヨーロッパを思わせる山の麓に建つ、山荘。
その石造りの山荘は半世紀ほど前、村の人々によって建てられ、以降も村人が管理している。かつては祠だったその場所は、キリスト教で言うところの聖人をまつり讃えるべく建てられた。
ちょうど百年前、村の長老が病に倒れ、ある修道院から修道院長が呼ばれた。彼女の祈りによってあまたの病が治癒したらしいというまことしやかな噂が広まっていたからだ。ところが、折悪く、登山中の彼女を豪雪が襲う。彼女は祈りを捧げながら山中で力尽きた。驚くべきことに村の長老は元気をとり戻し、百五十歳を超えるまで長生きしたという。彼女の祈りが届いたに違いないと、村の誰もが思った。長老は、命と引きかえに自分を生かしてくれた彼女の為に祠を建てるよう、村人たちに命じたのだった。
豪雪に見舞われし百年前の山荘に、今年も、六人のシスターが巡礼に訪れる──。
美しき聖職者たちによるマジックリアリズム・コメディ。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチにより、2001年に始動したユニット。
劇団のようにメンバーを固定せず、作品ごとに異なる出演者・異なる趣向で企画される。
多くの愛人たちに告げる「グッドバイ」ー昭和23年を舞台に、不埒な色男と怪力大食いの美女が巻き起こす恋愛狂騒劇(スクリューボール・コメディ)!!太宰治未完の原作をベースにKERAが描き出したコメディを生瀬勝久演出のもと新たに紡ぎ出す!昭和23年の春。GHQ占領下の東京。文芸雑誌『オベリスク』の編集長、田島周二(仲村トオル)は、編集の仕事の傍ら、闇商売の手伝いで大儲け。複数の愛人を持つ生活を送っていた
夫婦に必要なのは、忍耐より隠し事なのか・・・?親友に必要なのは、誠意より共犯意識なのか・・・?ケラリーノ・サンドロヴィッチが初めて描く、熟年夫婦の倦怠と、彼らに翻弄される若者たちの日々。ひょんなことから、数十年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生ニチカ(余貴美子)とミラ(高橋ひとみ)。ニチカは親から引き継いだ大会社を経営するググ(渡辺いっけい)、ミラは売れないカメラマン・ミクリ(高橋克実)とそれぞ