近未来の架空の戦時下、南方の島に囚われた日本人兵士たち。
舞台上では、時代も、敵も、特定されてはいない。戦争はいつ終わるとも知れず、捕虜たちは、日本に帰国する希望も持てない。祖国は荒廃し、帰国しても、そこに幸せが待っているとは、到底考えられない。
一方、南の島での生活は、何不自由なく、時間はゆっくりと、怠惰に過ぎていく。何もすることのない、生き続けることに何の目的も見いだせない捕虜たちの、おそろしいほどの退屈が、全編を通して克明に描かれる。『S高原から』『冒険王』の系譜を引く、どこにも行き場のない人々の切ない日々が、平田独特のユーモアをもって綴られていく。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
平田オリザを中心に1982年に結成された劇団。こまばアゴラ劇場を拠点とし、 平田オリザが提唱した「現代口語演劇理論」を通じて、新しい演劇様式を追求。この演劇理論は1990年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。 また、複数の演出家、劇作家、多数の俳優を有し、日本では珍しい「シアターカンパニー」として活動を続けており、若手アーティスト育成の場としても着実な実績を上げ、才気あるアーティストを多く輩出している。 2020年に劇団の機能を兵庫県豊岡市に移し、豊岡から演劇作品を創作・発信している。
近未来、夏。高原のサナトリウムには、不治の病におかされた患者たちが多く入院している。 下界から隔絶されたサナトリウムの面会室で、死を待つということの意味が、ゆっくりと流れる時間の中で 淡々と語られていく。 患者たちとそこを訪れる面会の人々や医師たちとの死や時間に対する観念の差異を浮き彫りにしながら、軽 妙な会話を交えて、サナトリウムでの何も起こらない静かな午後が描かれる。
ちっちゃい国のちっちゃい姫は、でっかい国の大きい王子にいつも いじめられています。 ちっちゃい姫は、何でも測れるハカルン博士に頼んで、ちっちゃい 国にある大きなものや⻑いものを捜す旅に出ます。 二人は、いろいろなものを測っていく中で、世界には、測れない もの、比べられないものがあることに気がついていきます。
文学とは何か、人はなぜ文学を欲するのか、人には内面というものがあるらしい。そして、それは言葉によって表現ができるものらしい。しかし、私たちは、まだ、その言葉を持っていない。この舞台は、そのことに気がついてしまった明治の若者たちの蒼い恍惚と苦悩を描く青春群像劇である。
あれから10年ー。生物学研究室はどうなっているのか?『カガクするココロ』の続編として書かれ`92年に初演。`96年にカガクシリーズ2本立ツアー中に、こまばアゴラ劇場で収録。当時30代の平田オリザが描く、人類の急速な進歩と緩慢な進化の流れの二重奏。
