妻は夫に嫌気がさし、地方都市にある実家に戻って一ヶ月が経つ。離婚しか考えてなかったが、夫が一向に会いにこないことに腹を立てていた。ある日、妻は町で夫の後ろ姿を見かけ、後を追う。そこで再会したのは、荷物も携帯も持たず、自分の住所さえも知らない夫だった。
夫は自分の足取りを調べる内に、東京にも自分自身が存在していることを知る。妻の兄は、このドッペルゲンガー事件を調べ始めると、この町には過去に同じような事件があったことが分かってくる。それはある特定の場所で起きていた。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
2003年旗揚げ。主宰は劇作家・演出家の前川知大。『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』など、オリジナルのSFやオカルト、ホラー作品で、目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描く。空間・時間をシームレスに編集する演出を特徴とする。
音楽の手法でのマッシュアップは、異なる音源からトラックの一部をそれぞれ取り出してミックスし、一つの曲にするものである。本作は、短篇シリーズ『図書館的人生』で今まで上演されてきた『青の記憶』、『輪廻TM』、『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』、『賽の河原で踊りまくる「亡霊」』、『東の海の笑わない「帝王」』、『いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ』の六篇を使ったマッシュアップ。過去現在未来に存在する
「ドミノ幻想」とは、世界はある特定の人間を中心にして回っているとする考え。その人間の願ったことは必ず叶う。願った瞬間にドミノが倒れ、結果に向かって進んでいく。周囲はそれに合わせて調整される。また、ドミノは思いの強さに比例し、スピードを上げる。最も速いものは「ドミノ一個」と呼ばれ、願った瞬間に結果が現れる。それは俗に「奇跡」と呼ばれる。ドミノの力は期間限定である。ランダムに移っていき、誰に備わってい
ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。目撃者の一人は、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言
同級生の寺泊満と山鳥芽衣は、二十数年ぶりの再会を果たす。寺泊はある手品師との出会いによって、世界の見え方が変わり、仕事でも逸脱を繰り返すようになる。芽衣は品名に「無」と書かれた荷物を受け取ったことで日常が一変する。日常生活が困難になっていく寺泊と芽衣は、お互いが理解者であることを知る。二人はこの混沌の中に希望を見出そうと、街中に広がった無を見つめる_。
