嘉永六年、ペリーが浦賀に来航し、泰平の夢破れた江戸幕府。安政三年には下田に着任した総領事ハルリスによって、日米通商条約の締結を迫られる。対応に苦慮した下田奉行所はハルリスの看護人として、新内お吉と呼ばれる名妓お吉を差し出すこととした。
船大工の鶴松という言い交わした男のいるお吉は、はじめきっぱりと拒絶するが、奉行所の役人や名主、恋しい鶴松にまで説得されて、泣く泣く領事館の置かれた玉泉寺に通うことを承知する。五十過ぎのハルリスは優しい紳士で、侍妾の役目までは強要せず、また、玉泉寺通いは短期間で済んだが、そんなお吉を世間は、唐人お吉、異人の女房などと白眼視して迫害するのだった。
仕方なく下田を捨て、転々として横浜に流れ着いたお吉。そこで出会った鶴松と撚りを戻し、下田に帰って書体を持つ。が、その幸せな暮らしも鶴松の再度の裏切りによって長続きせず、お吉の生活は荒みきり、酒浸りの日々を送るようになって……。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
<あらすじ> 1886年(明治19年)、東京・麻布鳥居坂の白河義晃子爵邸。当主の白河義晃は急速に西洋化する日本になじめず、酒浸りの日々を送っていた。ある日、外務卿・井上馨の書生と白河家の家令雛田源右衛門の間に一悶着が起きた。雛田は時代遅れのちょん髷をからかわれたばかりか、因循姑息な白河子爵は華族の資格なしと罵倒されたのである。それを聞いた義晃は怒り心頭に発し、これまた時代遅れの討ち入りを決意。しか
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