嘉永六年、ペリーが浦賀に来航し、泰平の夢破れた江戸幕府。安政三年には下田に着任した総領事ハルリスによって、日米通商条約の締結を迫られる。対応に苦慮した下田奉行所はハルリスの看護人として、新内お吉と呼ばれる名妓お吉を差し出すこととした。
船大工の鶴松という言い交わした男のいるお吉は、はじめきっぱりと拒絶するが、奉行所の役人や名主、恋しい鶴松にまで説得されて、泣く泣く領事館の置かれた玉泉寺に通うことを承知する。五十過ぎのハルリスは優しい紳士で、侍妾の役目までは強要せず、また、玉泉寺通いは短期間で済んだが、そんなお吉を世間は、唐人お吉、異人の女房などと白眼視して迫害するのだった。
仕方なく下田を捨て、転々として横浜に流れ着いたお吉。そこで出会った鶴松と撚りを戻し、下田に帰って書体を持つ。が、その幸せな暮らしも鶴松の再度の裏切りによって長続きせず、お吉の生活は荒みきり、酒浸りの日々を送るようになって……。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
クロアチア・ザグレブに建つ蔦の絡まる邸を舞台にした4世帯の女たちを中心にしたコス一家の物語。1945年11月、第二次世界大戦後パルチザンだったローズは、ナチスの協力者だったブルジョワジーの家を手に入れる。そこは彼女の母親モニカがかつてメイドとして雇われていた家、そして生後2日のローズを抱えたモニカを追い出した家族の家だった。そこでローズは国防軍だった夫と生まれて間もない赤ん坊のマーシャと母親のモニ
昭和六十三年度文化庁芸術祭
湖の美しい松江城下、松江藩浅香市之進の妻、おさいは、年頃の娘お菊とわんぱく盛りの息子虎次郎の三人で、主人の江戸詰めの留守をしっかり守っていた。一方「鑓の権三」とうたわれるほどの武芸の達人笹野権三は誰からも愛される藩内随一の美丈夫である。この頃凶作が続き藩財政も苦しく青年武士たちにとっての出世栄達の途はすでに武芸にはなく、茶道などの遊芸にわずかなチャンスを狙うよりほかはない。権三もまた例外ではなかっ
ある二組の夫婦が公衆電話の前で出会う。そこにアメリカ大統領を誘拐した犯人から身代金を要求する電話がかかってくる。
自由主義のバンダーホフ家の次女が結婚する相手トニーは、大会社の二代目社長の息子。婚前の家族顔合わせを約束するが、トニー一家が日を間違えてやって来てしまう。対照的な二つの家族が巻き起こす騒動を描く。
