修道院の経営する老人ばかりの病院の裏庭。この病院はひそかに長期療養者の総入れ替えを行って経営状態を回復しようと、院長を先頭に頭を絞っている。毎日医者と修道尼たちが「さりげない嫌がらせ」を実践しているのだが、さりげなさすぎて今度の患者にはどうにも通じないのだ。その通じない患者──なぜか将軍と呼ばれている老人が車いすで庭に現れ、庭の木の枝に作り物の「鼻」をぶら下げさせている。病院は早くこのあやしげな老人を追い出し、新しい患者を引き取って儲けたいのだが、本人がほかの病院へ行くと言わないのでほとほと手を焼いている。そこへ老婦人が付き添いの娘とともに転院してくる。老婦人が二階の窓からふと庭を見ると、下には車いすの老人がいた。彼女は娘を呼ぶ。「ロクサーヌ、ロクサーヌ……」 老人の体が、かすかに身じろいだ……。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
日本の現代演劇ポスターデジタル化プロジェクト2023
150点の現代演劇公演のポスターをアーカイブ。公演のキービジュアルがデジタル展開され難い、1960年代から80年代を中心に、紙で現存するポスターをデジタル化。ポスターのセレクションは、1960年代以降の舞台芸術系のポスターを収集・保存、これまでも研究や数々の展覧会に協力する等、演劇公演のポスターに造詣が深い、ポスターハリス・カンパニー社代表の笹目浩之氏が担当。
トロイア戦争の原因を巡って語り始めるコロス。トロイア王子パリスによって連れ去られたスパルタ王メネラオスの妻ヘレネを奪回するためにギリシャ軍が集結する。トロイアへ向けて出航したギリシャ軍は、女神アルテミスの力によってアウリスに足止めされていた。女神は総大将アガメムノンの長女イピゲネイアを生贄に捧げることを要求。妻クリュタイムネストラの必死の嘆願も振り切りその要求に応えようとするアガメムノン。イピゲネ
文学座創立55周年記念
昭和のはじめ、東京下町、袋物製造販売業「近常」の細工場。職人たちが電燈の下、とりとめない会話をかわしながら夜なべをしている。奥では年季明けの職人を祝う赤飯が炊かれ、肴や白味噌の椀の仕度がされている。十年の年季奉公のあと、この日一人前の印電師(高級ななめし皮を扱う職人)の門出を迎える秀太郎。職場を変える夫に従い、今夜未知の北海道に旅立つ女中のおせん。それぞれの「かどで」
空がくっきりと青い昼下がり。この時間はバスの来ないバス停のあたりは、今日も相変わらずしんとしている。ここはめったに人の通らないところなのだ。そこへやってきた41歳のセールスマン風の男。彼は、通りかかった乳母車を押す女に、ここでバスの回数券をなくしたのだと語る。女の両親も加わって回数券の行方を追及するうち、ごみバケツから一本のドライバーが。これは頻発する自転車泥棒の道具か?あたりにはベンチと電柱柱に
