4年の歳月を経て、あの三人が帰ってきた。
平成12年度第55回芸術祭賞 優秀賞受賞作品『缶詰』続編!
更迭の危機を迎えたハコザキ製靴の社長、箱崎壮一郎(角野卓造)が腹心の部下二人(田村勝彦、たかお鷹)を従え、反撃作戦を立てるべく伊香保温泉の旅館に籠もったのが4年前。映画製作の関係者に間違えられ、町をあげての大騒動に見舞われたあの悪夢の数日は、ようやく忘れ去られようとしていた。
月日は流れ、仲良く(?)清掃会社で働く三人。彼らは心の中で呟く。
『我々は敗北したのではない・・・。一時退却しただけだ』
そう、悪夢を踏み台に人生の「勝ち組」という称号を掴み取ろうとしているのである。
今度の舞台は、とあるオフィスビルの一室。夜な夜な清掃作業をする三人の前に、なぜか入れ替わりやって来る社員たち。そして現れる謎めいた男(渡辺徹)。こいつは敵か味方か・・・。またもやトラブルに巻き込まれる気配濃厚! 絶対負けるな団塊トリオ!!
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
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昭和六十三年度文化庁芸術祭
湖の美しい松江城下、松江藩浅香市之進の妻、おさいは、年頃の娘お菊とわんぱく盛りの息子虎次郎の三人で、主人の江戸詰めの留守をしっかり守っていた。一方「鑓の権三」とうたわれるほどの武芸の達人笹野権三は誰からも愛される藩内随一の美丈夫である。この頃凶作が続き藩財政も苦しく青年武士たちにとっての出世栄達の途はすでに武芸にはなく、茶道などの遊芸にわずかなチャンスを狙うよりほかはない。権三もまた例外ではなかっ
修道院の経営する老人ばかりの病院の裏庭。この病院はひそかに長期療養者の総入れ替えを行って経営状態を回復しようと、院長を先頭に頭を絞っている。毎日医者と修道尼たちが「さりげない嫌がらせ」を実践しているのだが、さりげなさすぎて今度の患者にはどうにも通じないのだ。その通じない患者──なぜか将軍と呼ばれている老人が車いすで庭に現れ、庭の木の枝に作り物の「鼻」をぶら下げさせている。病院は早くこのあやしげな老
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