日本を代表する幻想作家・泉鏡花彼の傑作であり、2019年に劇団グスタフで上演した「天守物語」と対をなす作品。
シアターグスタフならではの舞台装置で山奥の苔むすような雰囲気を再現。
わたなえベ佳英の脚色、演出家抱晴彦による演出、和楽器の生演奏で、
新たな表現で泉鏡花の幻想世界の魅力を伝えるとともに、美しい日本語の響き、その魅力を伝えていく。
【あらすじ】
かつて妖怪と人間との間で交わされた約束が時を経て伝説となる。
その伝説を守るための釣り鐘と、釣り鐘を守る鐘楼守の夫婦の存在。
それらをを軸に、夜叉ヶ池を守る龍神姫、池がある山々に住まう妖怪達と、
人間社会、文明発展を追い求める山の麓で生活する村人達との対立を描く。
泉鏡花が紡ぎ出す美しい日本語の響きを存分に堪能できる作品。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
創立1994年。「演劇は精神を癒し、心を豊かにする文化活動である」を理念に掲げ活動。
作品はあくまでもドラマ性を重視し、作品中には生と死、生きる希望を描き込み、社会問題も取り入れ心揺さぶる作品作りを目指す。近年は特に時代劇に力を入れ、日本の伝統芸能との融合を図る革新的な舞台創作を行う。国の重要有形文化財である矢来能楽堂等で初の時代劇と能楽の融合劇「夢幻能劇」を上演し、以後、能楽堂での演劇作品の上演を意欲的に行う。演劇を通じて伝統芸能の発展に貢献すると共に、本物の日本文化の継承と発展、発信を目指す。
劇団名「グスタフ」は創立時スウェーデンの国民的作家A・ストリンドベリィ作品「令嬢ジュリー」の上演をきっかけとして、当時のスウェーデン大使館公使(ラーシュ・ヴァリエ氏)より、カール・グスタフ国王のお名前である「グスタフ」を劇団名として頂戴し、以後スウェーデン大使館内において20年間毎年、A・ストリンドベリィ作品、他スウェーデンの作家作品を上演
2000年に、東京都狛江市に専用スタジオを構え、創作活動に集中できる環境の中で良質の舞台作品つくりを目指す他、若手の育成、本物の殺陣の指導、ワークショップも行っている。