第二次世界大戦末期、ソ連はドイツから2万人を超える科学者とその家族を連れ去り、ナチスの進んだ技術を吸収して秘密裏にロケット開発を進めた。果たして1957年、ソ連は初の人工衛星の打ち上げに成功、米ソによる宇宙開発競争が幕を開けた。61年には有人宇宙飛行を成功させるなどソ連がアメリカをリードしていたが、62年のキューバ危機により状況が一変する。米ソの冷戦構造を背景に、宇宙開発にかける科学者たちの夢と挫折を描く。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団俳優座に在籍していた10名の若手俳優たちが日本の現実を反映させた創作劇の上演を強く願い、1954年劇団青年座を創立しました。現在劇団員と研究生をあわせ約200名が所属。創作劇の他、海外現代戯曲、過去の秀作等、幅広いレパートリーを有しますが、創立からの基本理念は変わることはありません。今後も日本の創作劇上演を柱にした公演活動を続けることによって、日本演劇の民主的発展に寄与し、舞台芸術を通して日本文化の向上をはかることを目的として活動します。
『明日』は1945年8月8日の長崎市のある家族の一日を描いている。戦争は緊迫の度を増す。そんな中でも無辜の民は生きる。青春の息吹き、結婚、そして子の誕生と、この一家の営みはたんたんと続いていく。8月9日未明、嫁ぎ先の長女は苦しみのあと長男を生む。あふれる喜びにつつまれる。が数時間後、午前11時2分、原爆が投下される。私達はその子の運命を知らない。
赤穂の家臣不破数右衛門は、薩摩源五兵衛と名を変え、義士の仲間に加わろうと金百両を工面していた。が、芸者小万の妖しさに惹かれ、夜毎逢瀬を重ねていた。だが、実は小万には夫三五郎があり、晴れて夫婦になるには三五郎の父に金百両を渡さねばならなかった。二人は大芝居を打って源五兵衛から金を騙し取り、夫婦であることを告げる。武士を捨て、小万との愛に生きようとしていた源五兵衛の絶望と怒り。しかしそこには驚くべき真
同じ高校の演劇部員だった同級生のハルコとフミヨは、やがて女優と脚本家として違う道を歩き始めることになった。それぞれの道には、それぞれの出会いと別れがあり、ある時は離れ、ある時は近づき、そして交差しながら人生の時を刻んでいく。1970年から5年ごとに描かれた7つの短篇が、ネックレスの珠のようにつながって一篇の物語を編む。2013年初演。その後全国を巡演し、2022年までの公演数は195回を数える。※
妻が町内会の温泉旅行中に心臓麻痺で突然亡くなった。康夫は、長年連れ添った妻の急死を受け入れることができず取り乱してしまう。日常生活の中に悲しみを埋めていく中、5人娘たちの思い出話から康夫が知らない妻民子の姿が浮かび上がってくる。王貞治が世界ホームラン記録を達成しようとしていた1977年夏。一枚のレコードに刻まれた夫婦の記録と記憶から、哀しくて可笑しくて、どこか懐かしい家族のドラマが展開する。