2022年、沖縄は本土復帰50年の節目を迎えた。「9人の迷える沖縄人(うちなーんちゅ)」(2015年初演)は、1972年の沖縄本土復帰当時と現在を行き来する二重構造の物語を通し、過去と現在の沖縄に暮らす人々の多様で複雑な立場や心情を浮き彫りにする作品である。沖縄で生まれ、生活する劇作家、演出家、出演者だからこそ描ける繊細な沖縄人の想いからは、今なお続く矛盾、怒り、迷いが発せられ、はたしてこれらは「沖縄」だけの問題であるのか。という問いを投げかける。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
2011年、主宰の当山彰一、安和朝彦、安和学治の3名で立ち上げた劇団。カフェオーナー、不動産会社社長、カメラマン、県庁職員など、さまざまな職種の「おとな」たちで構成される。入団条件は「仕事をしている30歳以上の健康な男女」。15年には制作会社として一般社団法人おきなわ芸術文化の箱を設立。劇団公演以外にも、プロデュース公演の企画制作や舞台技術者の人材育成のWSに取り組むなど多角的な活動を行っている。