「極私的」という言葉を発明した快快の恩師、詩人・鈴木志郎康を原作にした舞台です。
快快がフラットな関係で共同制作を続けているのも、瑣末な事にこだわるのも、彼の影響かもしれません。
彼の詩にはとにかく、ごちゃごちゃと自身の日々のことが書かれます。詩がそのまま本人です。なので、鈴木志郎康を原作にする=鈴木志郎康という人を原作にする、といえます。
その詩人は、かっこつけず/リラックスしすぎず/適度に緊張し/頭良さそうに取り繕わず/流行りも無視/シンプルでいる/狭さに徹する/軽みのエキスパートです。そこに憧れを持ちます。
つい大きなものに囚われそうになりますが、お互いそこまで同調せず/でもなんとなく連携して/現実が複数ある感じを気に入りつつ/大変だけど普通に生きていくというわれわれのスタンスで/作品としては完成しているけれど未完成である事を目指しました。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
オンデマンド配信。
2008 年結成。東京を中心に活動する劇団。変化し続けるメディア、アートの最前線にアクセスしつつ「演劇」をアップデートし、社会性とポップで柔らかなユーモアを併せ持つメッセージで幅広い支持を得る。
2009 年よりアジア、EU にも活動の場を広げ、「ZKB Patronage Prize 2010」を受賞。
『りんご』(2012)が第57 回岸田國士戯曲賞候補となる。