重大なミッションを果たすべく、イン・ビトゥイーン号が、四人の乗組員と一体のアンドロイドを載せて、宇宙を漂泊しています――『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では、内容的な〈リアリティ〉と形式的な〈リアリティ〉、どちらの〈リアリティ〉も複数、並列的に提示されます。演劇において、舞台の上で、せりふがある言語で発される……。そのことの意味・機能についても、『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では複数のそれら
重大なミッションを果たすべく、イン・ビトゥイーン号が、四人の乗組員と一体のアンドロイドを載せて、宇宙を漂泊しています――『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では、内容的な〈リアリティ〉と形式的な〈リアリティ〉、どちらの〈リアリティ〉も複数、並列的に提示されます。演劇において、舞台の上で、せりふがある言語で発される……。そのことの意味・機能についても、『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』では複数のそれら
1958年、大阪砲兵工廠跡地。大阪城が見下ろすこの場所に、その「廃墟」は存在した。かつて、アジア最大ともいわれた兵器工場は終戦間際、大規模な空襲を受けて、見渡す限り巨大なコンクリートと鉄骨の、瓦礫の山と化していた。そしてこの「廃墟」に夜な夜な侵入し、鉄くずを掘り起こし、それを売って生活の糧とする朝鮮人集団がいた。通称「アパッチ族」―しかし鉄屑は国有財産。ついに警察が取り締まりを始める。漆黒の闇の廃
「極私的」という言葉を発明した快快の恩師、詩人・鈴木志郎康を原作にした舞台です。快快がフラットな関係で共同制作を続けているのも、瑣末な事にこだわるのも、彼の影響かもしれません。彼の詩にはとにかく、ごちゃごちゃと自身の日々のことが書かれます。詩がそのまま本人です。なので、鈴木志郎康を原作にする=鈴木志郎康という人を原作にする、といえます。その詩人は、かっこつけず/リラックスしすぎず/適度に緊張し/頭
わたしたちは、そろっている。
振付・演出家の白神ももこのもと、独自の作品世界を展開するモモンガ・コンプレックスによる作品。白神は新型コロナウイルス感染症対策で外出自粛期間中、会えない人や行けなくなった場所への思いを馳せるなか「個と全体」について考えるようになった。そしてこの体験をさまざまな情景から一人の人間を浮かび上がらせる「伊勢物語」の構造に重ね、上演という集団で取り組む表現形態のなかで、どのように個の存在を放言し連ねていく