(パンフレットより)
「コドモもももも、森んなか」
昨晩は家で、ビールを飲んで、漫画を読んで、寝た。
今朝はまた電車に乗って、銀杏の匂いが酷いなぁって思った。
毎日を過ごす作業と、
過去を思い出す作業、
この先を考える作業。
当たり前に日々繰り返す、その作業たちを、少し立ち止まって考え直してみた。
舞台は、田舎の街。コドモしか出てきません。
川があって、海に続き、
駅があって、外に続く。
僕が置き去りにしてきた街は、記憶の中、明暗はっきりと、でも、輪郭はぼやけた状態で、確かに存在していて。
その街の中で、僕は、まだコドモのままだった。
コドモのまま、記憶の街を眺めていた。
そこを歩き回るかのようにして、
断片を集め、連続させました。
またビールを飲んで、寝るであろう、今日に、これが繋がってくるか。
銀杏の匂いが酷いなぁ。
2009.11.2 藤田貴大
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体として2007年設立。2012年よりオリジナルの演劇作品と並行して、他ジャンルの作家との共作を発表。あらゆる形で作品を発表し、演劇界のみならず様々なジャンルの作家や観客より高い注目を受けている。
(パンフレットより)「四月の始まりと、異邦人が終わったあとの、あ、ストレンジャー」三月も、もう終わります、(つまりこの文章は、三月も、もう終わるって頃、ぼおんと、磨りガラスの窓の向こう、朝日が登り始めた、っていうのを、布団の中で眺めながら、書いています、)もう少しで、四月が始まります、『あ、ストレンジャー』は、四月の始まりに始まって、四月の始まりに終わります、(布団を出ることにします、机の上で林檎
マームと誰かさん・ひとりめ
マームとジプシーを率いる藤田貴大が第56回岸田戯曲賞を受賞した直後、他ジャンルの作家との共作シリーズ「マームと誰かさん」を企画し、小さなギャラリーにて作品を発表。このシリーズはその後マームとジプシーに大きな影響を与えました。その第一弾は音楽家・大谷能生さんとのコラボレーション。
(パンフレットより)おもえば、いつだって夜だった、たとえ朝がやってきたとしても、それは時間がそうさせているだけであって、夜であることに変わりはなかった。たまに笑ったのだとしても、それは夜に笑ったにすぎない。そうだ、夜だった、と我にかえって表情を失くすのだった。さいきん、ますます夜は暗闇を増すばかり、どうしたらこの暗闇から抜けることができるだろうか、なんてかんがえるだけ無駄かもしれない、もはや。だけ
マームとジプシーが小説家・川上未映子とタッグを組み、川上の書き下ろしの詩を含む6作品を俳優・青柳いづみの一人芝居として上演。2014年3月から約2ヶ月をかけて全国8都市にて巡演。