(パンフレットより)
「マームとジプシー的、真夜中の考察と、季節の移り変わりとは無関係に、移行していく真夜中のイメージ。で、朝は訪れるのか、どうか、っていう。」
というわけで、今回は、真夜中、という時間にだけに取り組んだ、でもしかし、果たして、この真夜中に、朝は訪れるのか。
今夜もまた、夜が明けないまま、朝を迎えることになるのだろうか。
僕は、これからも、終わることのない真夜中、を、行くのだろうか。
また、真夜中を彷徨つきながら、何かを誰かを探し回るのだろうか。
真夜中のイメージは、どんどんと角度を変えながら、移行していく。
過去の真夜中を僕は忘れる、そして新しい真夜中に、移行していく。
感触が、薄れて、ぼやける、過去の真夜中を、僕はたまに思い出す。
その過去の真夜中に、僕は僕自身の痕跡を見つけることができない。
それくらい僕は真夜中に対して無責任で、真夜中に、戸惑っている。
というわけで、今回は、真夜中、という時間にだけに取り組んだ、でもしかし、果たして、この真夜中に、朝は訪れるのか。
その、朝、とは本当に、本当の、朝、なのか。僕にはわからなくて。
だから、朝、というモノを、皆さんにも、持ち帰ってもらうとして。
というわけで、今回は、真夜中、という時間にだけに取り組んだよ。
どうぞ。
2011.10.6 藤田貴大
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体として2007年設立。2012年よりオリジナルの演劇作品と並行して、他ジャンルの作家との共作を発表。あらゆる形で作品を発表し、演劇界のみならず様々なジャンルの作家や観客より高い注目を受けている。
2014年に小説家・川上未映子のテキストを用い、青柳いづみ出演で「まえのひ」を上演。その第2弾となる本作は、川上の詩集「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」「水瓶」より、主に7篇の詩を使用して、6つの演劇を立ち上げた。各作品の衣装を6人のクリエイターやファッションブランドが担当。
(パンフレットより)「ほろほろ」今まで、たくさんの人と別れてきて、きっと、これからも、別れるだろうと、そう思って、この作品は出発した。記憶を巡ってみても、思い出すのは、断片的な、しかも、ぼやけて色褪せた、曖昧な風景で、そんな、脳内の、それに、フォーカスを合わせ、シャッタースピードも最速に上げて、記憶の一瞬を、捉えようと試みた。それが、どれだけビビットに映ったか、もしくは、もう、記憶は、ぼやけたまま
マームと誰かさん・ふたりめ
マームとジプシーを率いる藤田貴大が第56回岸田戯曲賞を受賞した直後、他ジャンルの作家との共作シリーズ「マームと誰かさん」を企画し、小さなギャラリーにて作品を発表。このシリーズはその後マームとジプシーに大きな影響を与えました。その第二弾は演出家・飴屋法水さんとのコラボレーション。
マームと誰かさん・さんにんめ
マームとジプシーを率いる藤田貴大が第56回岸田戯曲賞を受賞した直後、他ジャンルの作家との共作シリーズ「マームと誰かさん」を企画し、小さなギャラリーにて作品を発表。このシリーズはその後マームとジプシーに大きな影響を与えました。その第三弾は漫画家・今日マチ子さんとのコラボレーション。