紅花の赤、そして恵みの雨、拾い屋の徳の「残酷な運命」
人に化ける、ニセモノ、替え玉、
どんでん返しを盛り込んだ井上戯曲の傑作。
雨乞いに隠された庶民の思いと引き換えに、
一人の男が仕組まれたものとは。
東北羽前国平畠藩...そこは一面の紅花の里。
瓜二つの紅花問屋の当主になりすまそうとした江戸の金物拾いの徳
言葉、習慣を捨て、自ら証明するものを失っていく。
騙したつもりが騙されて、替え玉になったつもりの徳を待ち受けていたのは...
私たちは、人を泣かせたり、笑わせたりしている会社です。
座付作者井上ひさしに関係する作品のみを専門に制作、上演しています。
1983年1月に創立し、84年4月『頭痛肩こり樋口一葉』公演で旗揚げ。
以降、新作、再演、こまつ座旗揚げ以前の井上作品も織り交ぜて、出演者・スタッフとも作品ごとに依頼し、その作品だけの一座を組むプロデュースシステムをとり、年平均4~6作品(200~250ステージ)を上演し続けています。
こまつ座と座付作者みずからが、愛してやまぬ戯曲『人間合格』。文学史上不滅の小説家太宰治の生涯をいきいきと描いて、はじける笑いとあつい感動が劇場をつつみこむ。
消滅寸前の旅一座、女座長・中村梅子 起死回生の大芝居
1994年、戦後49年目の年に誕生した二人芝居『父と暮せば』。1995年より日本各地を巡る全国公演を開始。戦後60年を迎えた2005年までに、通算368ステージを数え、『紙屋町さくらホテル』『リトル・ボーイ、ビッグ・タイフーン』の原点ともなった。女優栗田桃子を迎えて、装いも新たに上演。次世代に語り継ぎたい、井上戯曲の傑作にしてこまつ座のライフワーク。
時代が遺すは事実か真実か。吉良上野介、赤穂浪士、忠臣蔵...正義も悪も、世の中が変われば見方も変わる。歴史のからくりと人間のドラマが交錯する、現代(いま)をも鋭く切り取る物語が東憲司の手で再々演。討ち入り当日、密室でお犬様と炭焼き小屋に隠れていた吉良上野介はどんな思いで首をはねられるまでの二時間を過ごしたのか。吉良の目線から、その知的な興味を駆使して語られるスリリングな舞台運びは、忠臣蔵のもう一つ