江戸の三大俳諧師の一人と称される夏目成美こと、蔵前札差井筒屋八郎右衛門の寮から
四百八十両の大金が盗まれた。
容疑者は食い詰め者の俳諧師、小林一茶。
蔵前札差会所見廻同心見習いの五十嵐俊介は、お吟味芝居を仕立て、自身が一茶を演じながら、
彼をよく知る元鳥越町の住人たちの証言をつなぎ合わせていく。
そこに浮かび上がってきたのは、俳諧を究めようともがき、一人の女性を命懸けで奪い合った一茶と
宿敵・竹里の壮絶な生き様と事件の真相だった...。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
事前予約フォームより予約の上、ご来館ください。
有料オンデマンド配信。事前に会員登録が必要です。(月額2,189円+レンタル2,500円)
私たちは、人を泣かせたり、笑わせたりしている会社です。
座付作者井上ひさしに関係する作品のみを専門に制作、上演しています。
1983年1月に創立し、84年4月『頭痛肩こり樋口一葉』公演で旗揚げ。
以降、新作、再演、こまつ座旗揚げ以前の井上作品も織り交ぜて、出演者・スタッフとも作品ごとに依頼し、その作品だけの一座を組むプロデュースシステムをとり、年平均4~6作品(200~250ステージ)を上演し続けています。
原爆投下から3年後の広島を舞台に、父と娘の精緻な対話が織りあげる、ほのかな恋の物語。しかし核兵器の、人類の存在をも脅かすそのおぞましい力は、可憐な娘の心にも大きな傷跡を残していた。生きる喜びを失くしてしまった娘にふたたび希望の光を蘇らせるために、いま、父は全身全霊で娘に語りかける。
趣向がすべて!喜劇、ミュージカル、日本語、推理劇、そしてどんでん返しの連続好きなものをこの一作にすべて注ぎ込んだ井上ひさしの劇作の原点が今ここに――。♪日本人による日本人のための和製音楽劇(ミュージカル)♪東北へのオマージュを込めて10年振りの上演。1985年のこまつ座初演より『日本人のへそ』を見つめ続ける栗山民也が最上級の愛を捧げ、大胆・巧緻を極めた演出により綺羅星のように輝く俳優陣が躍動する。
―禁忌の愛にゆれる、日の浦姫の半生を描く平安一大絵巻―井上ひさしが文学座、杉村春子への当て書きで書き下ろした初期戯曲『日の浦姫物語』をこまつ座初上演。重厚な俳優陣とスタッフを迎え贈る日の浦姫の生涯を巡る一大絵巻!
昭和庶民伝三部作 第二作
進駐軍の占領下で、今日を生き抜くために人びとは闇の売り買いに必死だった。親を亡くし、子を亡くし、夫を亡くし、友を亡くした人びとが、世の中の新しい枠組みの中で、無我夢中に生きていた。ひとり息子の健太郎を戦地に失った愛敬稲荷神社の神主牛木公磨も、今では近くに住む五人の未亡人たちと寄り合って、闇米の調達に奔走している。そんなある夏の日。思いもかけず、死んだはずの健太郎が愛敬稲荷神社にひょっこりと帰還する