中間管理職で定年退職したばかりの山崎は、 新宿から電車で1時間半という距離にあるニュータウン『くぬぎ台』に住んでいる。 始発で家を出て終電で帰宅するようなサラリーマン時代には、それほど気にもとめなかったが、定年を迎えてから、何もすることがない日々に何と退屈なところだろうと思ってしまう。山崎は時間つぶしに町内のウォ―キングを始め、同じ定年散歩仲間が出来た。彼らとの交流を通して踏み出す定年後の新たな一歩を描く。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
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吉原の三味線芸者お園は、文久三年、攘夷論と開港論の渦巻く横浜の遊郭岩亀楼に流れ着いた。そこには、同じ吉原で花魁だった亀游が病に臥せっていた。岩亀楼の通訳藤吉とお園の愛情溢れる看病で病の癒えた亀游は久し振りに店に出た。その座敷にはアメリカの商人イルウスの通訳として、想い人の藤吉がいた。亀游は悲運なこの出会いに失神し、藤吉は狼狽する。イルウスが亀游の美しさに感嘆し、身請けすると言い出すと、岩亀楼の主
その昔マグロ景気に湧いた宮崎・油津でテキ屋を仕切っていた金丸一家。羽振り良く暮らしていたが、終戦の混乱期、愚連隊にショバを荒らされ町を追われる。組長の重蔵は妻と娘だけを連れ細々と露天商をしながら暮らしていた。しかし油津に残してきた先代組長が「もう一度ショバを取り戻したい」と口にしていることを耳にする。重蔵とは反対に気性の荒い性格の妻・敏子は辰蔵の願いを叶えようと発奮。20年ぶりに油津へと帰るのだっ
ニューヨーク郊外にある豪華な邸宅。今夜は市長補佐官チャールズ・ブロック氏と妻マイラの結婚10周年記念パーティだ。招かれた客はいずれも上流階級のそうそうたるメンバーばかり。最初に到着したのは弁護士夫妻。ところが当のブロック夫妻はもちろん、メイドもコックも誰もいない。邸宅中を探してみると二階の寝室でブロック氏が耳たぶを撃ち抜いて血だらけになっていた。真相がわかるまでは友の異変を隠しておこうと大奮闘の弁