万事不器用なピエールとおきゃんなポーランド娘マリー。
名もなく貧しい二人が、パリの古びた実験室で出会い、世界に羽ばたくまでの、笑いと奇知と恋に彩られた、てんやわんやのコメディ。
1990年度、モリエール最優秀作家、演出家、装置家、私立劇場演目、各賞受賞の傑作喜劇。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
1964年日本新劇界のパイオニア、秋田雨雀と土方与志に戦後教えを受けた俳優・演出家が中心となって結成。今日の社会を描く現代劇の創造を進める一方、青少年のための優れた演劇の創造を追求し、2024年には創立60年を迎える。また、小劇場企画として「戦後日本演劇が生み出した秀作」の掘り起こしにも挑んでいる。現在、年間3~4回の東京公演及びスタジオ公演、50~100回の地方一般公演など一般観客を対象とした公演と、年間100回程度の学校公演や子ども劇場での公演、文化庁委託「舞台芸術による子供の育成総合事業」公演など、年間200回近く、延べ観客10~15万人という公演活動を行っている。近年は学校での公演数が減少の傾向にあるが、様々な公演の形を追求し、青少年劇場公演の充実に努めている。また、1978年には「夜の笑い」と「かげの砦」の舞台成果に対し、第13回紀伊國屋演劇賞団体賞受賞。1980年「夜の笑い」がフィレンツェ第13回国際演劇祭に招聘され参加。2002年「17歳のオルゴール」で、アシテジフェスティバル・イン・ソウルにフリンジ参加。2005年「銃口~教師・北森竜太の青春」で韓国14都市を巡演(日韓友情年記念事業)など、国際交流にも努めている。 劇団構成は20代から80代まで、劇作家・俳優に加え、制作部門や演出部門の専門家約20名も有し100名近いメンバーが年間を通して演劇活動に従事している。
「愛とは」「結婚とは」そして「人生とは」をヒューマンなタッチで描く”ネアカの喜劇”
1928年、築地小劇場第80回公演として、土方与志演出で上演。日本新劇のメッカといわれた築地小劇場が生まれて70年を記念して上演。妻の間男を殺した罪で拘留中の老俥夫は、予審判事と現場検証のためわが家に来ると、妻はまた次なる男と逢引きを重ねていた…。1920年代後半の世相と人情の機微を巧みに描き出した日本近代古典、里美弴の傑作戯曲。
太平洋戦争末期、日本の敗戦を見通しながらも対応に追われる一人の皇族と、戦況を憂い、人心を一新して本土決戦に備えようとする将軍。一方、戦争に一人息子を召集され、悶々の日々を送る下町の靴職人。この靴職人が屑屋に売り払った「伝家の宝物」をきっかけにこの三人が出会うことになるが…。戦後50年、飯沢匡追悼公演として、飯沢喜劇の代表作を上演。2019年、別演出にて再演。
東北のある中学校。生徒数11人、1年生から3年生まで1クラスの障害児学級。新学期を迎え、新しく担任となった谷川はこのクラスの自由奔放さが、勝手気ままな規律のない生活としか映らなかった。“かげっこ”と陰口をささやかれながらも純真に精一杯生きていく生徒たちに触れる中で、谷川も子供たちへの理解と愛情を深めていった。そんな時、普通学級に移った君枝のクラスで盗難事件があり、君枝が心無い詰問を受けていることを