空がくっきりと青い昼下がり。この時間はバスの来ないバス停のあたりは、今日も相変わらずしんとしている。ここはめったに人の通らないところなのだ。そこへやってきた41歳のセールスマン風の男。彼は、通りかかった乳母車を押す女に、ここでバスの回数券をなくしたのだと語る。女の両親も加わって回数券の行方を追及するうち、ごみバケツから一本のドライバーが。これは頻発する自転車泥棒の道具か?あたりにはベンチと電柱柱に鎖で繋がれた自転車、どこにでもあるありきたりの風景。そしてそんな風景をみる、窓から見るという行為は?
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団創立から85年を超える老舗劇団。日本の創作劇、和物、海外戯曲と幅広く上演。
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<あらすじ>夏、県営住宅の一室。前日母親の葬儀を済ませ、今日は妻に離婚届を突きつけられ捺印を迫られている男、 42歳の元郵便局員・鈴木卓也。学生時代の友人との浮気がばれ、車で人身事故を起こし、職場もクビになる始末。 心臓の悪かった母親は度重なる心労であえなく他界。そして、残されたのは、84歳になる認知症の父親ただ一人。 男は失禁した父親をトイレに連れて行ったが……。 気が付くといつの間にか深夜。父
4年の歳月を経て、あの三人が帰ってきた。平成12年度第55回芸術祭賞 優秀賞受賞作品『缶詰』続編!更迭の危機を迎えたハコザキ製靴の社長、箱崎壮一郎(角野卓造)が腹心の部下二人(田村勝彦、たかお鷹)を従え、反撃作戦を立てるべく伊香保温泉の旅館に籠もったのが4年前。映画製作の関係者に間違えられ、町をあげての大騒動に見舞われたあの悪夢の数日は、ようやく忘れ去られようとしていた。月日は流れ、仲良く(?)清
創業60周年を迎えようという老舗のとんかつ屋「たきかつ」。家業には見向きもしなかった長男の琢己が、決意も新たに店を継ぐという。ついては大々的にリニューアルも行うらしい。店が変わってしまうことに一抹の不安を覚える母・幸子とベテランの料理人・金村は、将来への期待も同時に持っていた。そんな折、常連客の一人が留学生を連れて来て…。小さなとんかつ屋に起きた、ささやかだけど深い変化の物語。