「世の閉塞感の中でどうやって前を向くか」というテーマの元、現代人の暗闇や想像力の欠如など、現代風俗を鋭く見つめたシリアスな内容で話題を呼んだ「みんなの歌」3部作(2003~2005年上演)を改訂再演し、疾走感あふれる台詞の掛け合いで描く。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1980年10月、大阪芸術大学(舞台芸術学科)の有志により結成。『蛇姫様』(作・唐十郎)で旗揚げ公演後、第2回公演以降は、座長・内藤裕敬のオリジナル作品を上演している。
今も昔も、演劇だけが生み出せる劇的瞬間を探り追いかけている。
郵便配達員が手紙を届けに行くと、長い行列が出来ていて進めない。聞いてみると、デパートの倒産セールやパチンコの新装開店、焼肉食べ放題など、並ぶ理由は人によって言うことが違うが、「せっかくここまで並んだのだから」と去る者はいない。やがて列は建物に入って行くが、迷路を歩くうちに、目的ばかりか自分が何者かさえあいまいに・・・。いかがわしい現代社会で生き人間が本物を問いかけ、その不条理性を描く。
陸の孤島と化し、立ち退きを迫られた病院を舞台に、わざわざ通院してくる老人や幽体離脱できる入院患者など、病院に集う人々の人間模様を描きながら、神の存在の有無にも踏み込む。
『大和屋別館』は、宿泊料がべらぼうに安く、次々と客がやってくる。しかし、安いのには理由があった。その旅館には、個室は無く大部屋が一つあるだけ。つまり、老若男女、ビジネスマンも旅行者も、日本人も外国人も、恋人も他人も、とにかく皆雑魚寝。同じ部屋で眠らねばならなかったのだ!
青春の終わりを予感する青年は、西陽差す六畳一間で孤独な夕暮れを迎えた。古い木造のその部屋には、数々の住人達が残して行った傷、シミ、体温、気配が漂っている。押し入れに布団を敷いて寝ている男の登場をきっかけに、数十年の間、引っ越して来ては去って行ったであろう住人達が次から次へと帰って来てしまい、その部屋の所有を主張する。青春の手応えを見失った青年は自分を証明できるのだろうか…。
