『大和屋別館』は、宿泊料がべらぼうに安く、次々と客がやってくる。しかし、安いのには理由があった。その旅館には、個室は無く大部屋が一つあるだけ。つまり、老若男女、ビジネスマンも旅行者も、日本人も外国人も、恋人も他人も、とにかく皆雑魚寝。同じ部屋で眠らねばならなかったのだ!
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1980年10月、大阪芸術大学(舞台芸術学科)の有志により結成。『蛇姫様』(作・唐十郎)で旗揚げ公演後、第2回公演以降は、座長・内藤裕敬のオリジナル作品を上演している。
今も昔も、演劇だけが生み出せる劇的瞬間を探り追いかけている。
奥にはがらくたの山、傾いた柱、ふすまの横に喫茶店のカウンターがあり、はたまた床の間のある畳敷きさえも。ここはあるときは、帰らぬ父を待つ少年の暮らす海の家。またあるときは、喫茶店とアパートと民家がひしゃげた形で合体してしまった共同生活場。というのも、物語の背景には阪神淡路大震災の影が落ちているらしく、崩れて寄りかかりあった建物がここなのだ。居場所をなくし、生きるすべをなくした不在の父を求める群像劇。
野原の中に造成されたマンモス団地で育った青年が、ある朝、近くの空き家が放火されるのを目撃します。彼が第1通報者となり、捜査員から事情を聴かれるところから物語は始まります。犯人は誰か? 団地内のスーパーに客を奪われた地域の商店主や、団地のオバサンたちも登場。犯人捜しをする「現在」と、青年が失われたものを回想する「過去」が交錯しながら、1970年代半ばの団地コミュニティーが描かれます。
警報が鳴り響いた!とにかく避難所に逃げ込んだ御町内の皆さんは、そこで初めて何が起きているのかわかってないことに気づく。どうもライオンが逃げたらしい…。御町内の思惑は交錯し、ライオンが暗喩するこの世の様々が襲いかかる。
主人公の男が押入れの奥から、昔よく履いていたズボンを見つけたことから始まる。それをコインランドリーの洗濯機に入れた所で、後ろのポケットに、何か大事なものを入れていたことを思い出す。ズボンは見当たらず、代わりに「あなたの過去を上演したいので、上演許可を!!」という、演劇部の女子高生たちが登場?!それを契機に「ラブレターを返して」と迫る昔の彼女など、彼の忘れたい過去が、記憶の渦の中から次々と現れて…。