自身の体験から老親介護の実態を描き大反響を呼んだ佐江衆一の長編小説「黄落」を劇化し、高齢化社会の問題に正面からとりくむ上演。北林谷栄が脚色・主演し、本作の脚色によって紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
劇団民藝は1950年4月3日に創立(前身は1947年発足の民衆芸術劇場=第一次民藝)。築地小劇場、新協劇団など「新劇」の本流を歩んできた滝沢修、清水将夫、宇野重吉、北林谷栄らによって「多くの人々の生きてゆく歓びと励ましになるような」民衆に根ざした演劇芸術をつくり出そうと旗あげされました。2000年からは大滝秀治、奈良岡朋子が代表をつとめ、現在は小杉勇二、樫山文枝、日色ともゑ、丹野郁弓を中心に、劇団ならではの層の厚さを生かしたアンサンブルによる密度の濃い舞台づくりをめざしています。
実存主義者サルトルの恋愛喜劇。19世紀の優れたシェークスピア俳優キーンの生涯を題材に、1836年に上演されたデュマの「キーン、あるいは狂気と天才」をサルトルが現代的に改作。シェークスピア劇を演じるキーンを、滝沢修が颯爽と演じて話題を呼びました。19世紀初め、ロンドンの社交界では二つの噂がもちあがっていました。デンマークのイギリス大使夫人がキーンに惚れているという噂と、大富豪の娘がキーンと旅立ったと
ナチのユダヤ人狩りがアメリカに住むユダヤ人夫妻に与えた恐るべき苦悩。ローレンス・オリビエ賞受賞のA.ミラー78歳の最新作(1994年)を上演。
民主主義の理想に燃えた戦後。日本国憲法が生まれたその時代を伯爵家のクリスマスを舞台に描いた斎藤憐の傑作戯曲。オリジナル台本をもとに、丹野郁弓による新演出、客演の岡本健一をはじめスタッフ・キャストを一新しての上演。2018年三越劇場版の全国巡演。
1954年民藝初演のアーサー・ミラーの傑作戯曲。1984年は滝沢修の新演出・主演で5度目の上演、文化庁移動芸術祭をふくむ全国公演を続け、翌年1月には東京でアンコール上演。