1999年、ノストラダムスの大予言の年、日本では「世界の終わり」を疑似体験するシュミレーションゲームが流行るなど「最後の一日をどう過ごすのか」が一番の関心事となっていた。大手広告代理店では「ラストデイプロジェクト」と称し、「世界の終わり」を盛り上げるために、ベトナム難民の超能力者、ジョン・マイケル・パオという青年をカリスマとして祭り上げる。消費し続けることに飽きた人々は「悔い改めよ」というパオのメッセージと“消費文化の終焉”というテーマに夢中になる。いよいよ、ノストラダムスが予言した「最後の一日」。人々は、その瞬間が過ぎた直後、パオの存在や“消費文化の終焉”自体を消費し、次なる消費すべき対象に向かっていくのだった・・・。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1983年、広告会社・博報堂のコピーライターだった鈴木聡を中心に早稲田大学の「演劇集団てあとろ50’」出身のメンバーが集まり「サラリーマン新劇喇叭屋」を結成。1984年11月、旗揚げ公演『ジャズと拳銃』を高田馬場の東芸劇場にて上演。1993年の第15回公演『サクラパパオー』より「ラッパ屋」と改名した。大人が楽しめる上質な喜劇を創り続けることを目指し、鈴木による作・演出のオリジナル作品を上演している。