電信柱、街灯、ポリバケツ・・・その上に登場するホームレス風の爺さんとばあさんが、ダンボールを引きずって現れるのだから、もうこれは完璧な別役実の世界。路上でのコント風の会話がいつの間にか愛のゲームのような濃密で危険な関係になっていく・・・。何かを確かめるかのように語り続ける老人二人の孤独が美しく、哀しい。
95年6月木山事務所初演で凍みるような感慨を呼んだ。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1980年に演劇プロデューサー/演出家の木山潔により設立。多数の岸田国士作品、別役実作品などを上演。「ミュージカル はだしのゲン」ではニューヨーク、ロシア、ポーランド、韓国などの海外公演も実施。29年間で100本を越える演劇作品を制作。