(フライヤーより)
西暦2500世紀の超未来、考古学者が空中からある化石を発掘する。それはその時代すでに姿を消していた「演劇」というものの化石であった。考古学者は「演劇」の復元を試みる。
’89年初演の名作『ゆるやかなトンビリラロの身だしなみ』を題材にした新作。1つの舞台上に複数の演劇、ダンス、パフォーマンスが併存する独自のスタイル→《ハイパー・コラージュ》を用いて、「演劇」そのものを「演劇」にします。コンテンポラリーダンスや現代美術に興味がある方にもおすすめします。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
1984年、早稲田大学演劇研究会を母体に「劇団 山の手事情社」を結成。以来、一貫して実験的な舞台を通して現代演劇のあるべき姿を模索している。1997年からは、戯曲を用いつつリアリズムをどう乗り越えるかという課題に取り組み、《四畳半》と呼ばれる新たな様式的演技スタイルを確立し、ギリシア悲劇やシェイクスピア、近松門左衛門など古今東西のテキストを上演。代表作は『タイタス・アンドロニカス』『道成寺』『テンペスト』など。
室町時代、お家騒動にまきこまれる絵師の狩野元信と、彼を慕う遊女のみや。元信と結ばれず、死んだみやは、香を焚きしめた元信の部屋に、幽霊として戻ってくる。二人の恋愛を軸に、芸術と政治の相克が浮かびあがる。現在は歌舞伎や文楽でさえ行なわれていない、近松門左衛門原作の全編を一挙上演。
季節が変わるように、俳優修業。三重スパイのソノラは、哲学者と名乗るイエローグローという奇妙な男と知り合う。彼はソノラの「物語」をきくため「真ん中」の時間にやってくる。時空を超えた二人の逃走と追跡を語る語り部や、その「物語」の観客など、物語の内と外とが入り乱れて……。
世は南北朝時代、足利尊氏と新田義貞が天下をあらそう戦乱の時代。新田の家臣・塩谷判官[えんやはんがん]高貞は足利軍にやぶれ、降伏した・足利がうばった新田の財宝を返してもらうかわりに、塩谷は新田の愛人・勾当内侍[こうとうのないし]をさしだす。天下の美女を手に入れた尊氏の弟・直義[ただよし]は塩谷に心をゆるし、むほんのたくらみをあかして仲間にひきいれる。一方足利の重鎮・高師直[こうのもろのお]は、直義の
ローマ帝国の将軍タイタス・アンドロニカスは、ゴート族との戦いに勝利しローマに凱旋する。民衆はタイタスに、空位だったローマ皇帝になるよう要望するがタイタスは固辞し、かわりに先帝の長男サターナイナスを指名する。新皇帝サターナイナスは、捕虜であるゴート人の女王タモーラを妻にする。タモーラはタイタスに強いうらみをもっている。愛人アーロンや息子たちを使い、皇后という立場を最大限に利用して、タイタス一家を次々